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安倍政権へのちゃんとした評価を [ヨモヤ]

安倍総理は、平成24年の衆議院選挙で政権を奪還し、第2次政権を発足させて以降、連続の在任期間が2,799日になった。
これは、連続の在任期間としては、佐藤栄作・元総理大臣の2,798日を抜いて、歴代最長ということになる。
1年や2年でころころ変わることが国際的に揶揄されていた日本の総理大臣だったが、安倍政権は異例の長さを保っていることになる。

しかし、祝賀ムードは全くない。
安倍総理の健康不安説が流れていることも影を落としているが、
それ以上に、コロナ対応への不満がたまり、支持率が過去最低レベルに低迷しているからである。
在任期間が長くなったことについても、
「長いだけでは仕方がない」
「長期政権の弊害やほころびがはっきりしてきた」
との指摘が多いように思う。
政策運営についても、
「デフレからの脱却も進んでおらず、アベノミクスも、十分には機能してこなかった」
「コロナによってアベノミクスが水泡に帰した」
などという意見をよく見る。

確かに、すべてがうまくいっている感じはない。
看板であった経済政策も、日本経済を急回復させるには至らず、
世界的な地位は年々後退しているように感じられる。
外交面でも、オリンピックの誘致には成功したが、そのほかで目を見張るような成果があったかと言えば、そうではないだろう。
さらに、公文書管理のずさんさも大きな傷を残した。

ただ、そうしたマイナス面もしっかり見つつ、安倍政権が成し遂げてきたことについてもきちんと評価するべきだと思う。

特に、経済ははっきり好転した。
日経平均株価は、10,000円を割れていた状況から今は23,000円。
株価がどうなろうと自分には関係ない、という方もおられるかも知れないが、そんなことはない。
株価が上がったということは、日本企業への評価が上がったということであり、
それは企業業績に裏打ちされている。
株価が低いままだったら、存続していない企業がいくつもあっただろう。
私たちの年金も株式で運用されているので、株価が下がり続けてしまったら、
もらえるはずのものがもらえなくなってしまう可能性さえある。

1ドル=80円近辺だった為替水準も是正された。
今は当たり前のように受け入れているが、安倍政権誕生前は、円高で苦しんでいた時代もあったのだ。
失業率の低さも成果の一つだろう。

賛否は分かれるだろうが、消費税を2度にわたって引き上げ、それでいて政権を続けたという点も特筆すべきだろう。
消費税にかかわると政権を失う、が定説だったが、安倍政権では上げるにしても見送るにしても、
これと向き合い、その都度選挙に勝った。

坊主憎けりゃ、の類で、安倍政権を一から十まで悪し様におっしゃる方がおられる。
なんとおっしゃろうと自由だが、言えば言うほど説得力がなくなり、ご自身の信用も失ってしまう。
そんなこと気にもされないのだろうが、ちゃんとした批判勢力がないのは悲劇でもある。

悲劇と言えば、安倍総理を脅かす存在が、結局何年間も生まれていないことがその最たるものかも知れないけれど。

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