SSブログ

映画評 「科捜研の女 -劇場版-」 [映画評]

「科捜研の女」は、テレビ朝日系で放送されているサスペンスドラマシリーズ。
第1期は1999年開始であり、現在放送中の連続ドラマシリーズでは最長寿なのだそうだ。
なお、私は一度も見たことがない。

見たことがないドラマだし、
ドラマの映画化で面白いものができる可能性が非常に低いことも重々承知しているが、
ほかに観たいものがなく、
万が一ということもあるので劇場に足を運んでみた。
掘り出し物に出会うためには、数を打たないと。

Yahoo!のユーザーレビューを見ると4点以上の高得点となっているのだが、
映画としては、いやもうなんというか。
トホホ、という声も出せないくらいの作品。
ストーリーはめちゃくちゃだし、
B級としての面白みもないし、
演出も演技も、
いやはら惨憺たるもの。
人には、
ひど過ぎて笑ってしまう、という感情があり、
そういう楽しみ方ができる映画もなくはないが、
本作はひど過ぎるのになぜか笑えもしない。

しかし、まあ、本作はドラマファンに向けてのものであり、
ドラマファンが喜んでおられるようなので、これでいいのだろう。
劇場にも、やや年齢高めの方々が、ご夫婦そろってお越しになっている姿が目立った。
そういう映画なので、
映画ファンが、映画として向き合うと妙なことになる。
科捜研のファンへのプレゼントであり、
長いシリーズに出演してきた面々への感謝の場と割り切るべきなのだろう。

主演は、沢口靖子さん。
若い頃は演技力についていろいろ言われた彼女だが、
今も同じ感じで演じておられる。
これはこれで一つの型なのかもしれない。
ほかにもいろいろな方が出演されているが、
演技云々よりにぎやかな雰囲気を楽しむべきなのだろう。

「科捜研の女 -劇場版-」は、映画として真面目に観てはいけない作品。
ドラマ版のファンのへのプレゼントなのだから、割り切って観るしかない。
「せっかく映画を作るのに、もったいないなあ」と心から思うけれど。

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事