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誰も信じていなくてもプライマリーバランスの黒字化目標は必要かしら [公会計]

自民党の高市早苗前総務相が、党総裁選への出馬を表明された。
そして、新たな経済政策として「サナエノミクス」を掲げられた。
語呂が悪いなど、ネットではネーミングセンスにチャチャが入っているが、
それはそれとして主な中身は、
・金融緩和
・緊急時の機動的な財政出動
・大胆な危機管理投資・成長投資
の3つである。
アベノミクスでもそうだったが、3本くらいがわかりやすい。
目新しさはないけれど。
また、物価上昇目標2%の達成を目指し、
当面、基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化目標は凍結し「戦略的な財政出動を優先する」と述べられた。

このうち、プライマリーバランスの凍結について、麻生財務大臣が否定的な見解を示されている。
すなわち、
「財政目標に掲げるプライマリーバランスの黒字化や債務残高対GDP比の安定的な引き下げは、国際社会の信認を維持するうえで重要」
「放漫財政をやっても大丈夫と、日本のマーケットを実験場にするつもりはない」
というわけである。
財務大臣という立場上、何か言わないわけにはいかない、ということだろうか。

では、実際にプライマリーバランスは守られているのだろうか?
いや、全然守られていない。
コロナの影響で守れなかったのだろうか?
いや、ずっと前から守られていない。
2025年に黒字になる目標が達成されるのだろうか?
それはわからない。
ただ、ほとんど誰も信じていない。

麻生大臣としては、
ずっと守られていなくても、
誰も信じていなくても、
目標として掲げることに意味がある、
とおっしゃりたかったのだろうか。
黒字を目指したが結果的に達成できなかった、というのと、
最初から黒字は無理とあきらめるのは違う、
ということだろうか。
マーケットは、あまり気にしていないように見えるけれど。

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