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かつての最強投手 ダルビッシュの復活を待つ [ヨモヤ]

ダルビッシュは、日本野球で歴代ベストナインを選ぼうとする際、必ず候補に挙がる存在だと思う。
日本にいた頃のピッチングは、金田さん、稲尾さん、江夏さん、野茂さんらと並び称されるレベルの投手であった。

高卒で入って、
7年間で93勝38敗。
勝率は7割を超えている。
そして何より驚くのがその防御率であり、
5年連続1点台を記録し、
通算でも1.99であった。

多くの選手の場合、アメリカでプレーする前には、「通用するかどうか」「どれだけやれるか」といった議論がなされるが、ダルビッシュの場合はそのレベルではなく、
「サイ・ヤング賞を獲れるかどうか」
という興味があった。

メジャーに渡ってからも、
16勝、13勝、10勝と3年連続2桁勝利。
特に2年目はサイ・ヤング賞の投票で2位になり、メジャーでも一級品の投球を見せていた。
しかし、そこから歯車が狂い始めた。

肘の靭帯を痛めて2015年を棒に振り、
トミー・ジョン手術後も、かつてのようなパフォーマンスを取り戻せずにいる。
世界一請負人として移籍したドジャースでは、ワールドシリーズで2試合連続で大炎上してしまった。

それでもダルビッシュの商品価値は落ちず、2018年にはカブスと6年1億2600万ドルの大型契約を結んだ。
これだけの額をもらえば、相当な働きをしなければ批判にさらされる。
それがここまで6試合で0勝3敗、防御率6.00。
ホームゲームでブーイングが湧いたとのことだが、それもやむを得ないだろう。
投げている姿を見ても、何か縮こまった感じで、かつてのように打者を見下ろしている感じはない。

ダルビッシュのコメントを見ると、
「人生で苦しんでいる時が、人生を学んでいる時だと思っている」
と前向きである。
また、先日打たれた後には、
「ここ2年ずっと悩んでいた、『課題』が今日は出ずやっと前に進めそうな気がしています」
などとしているから、何かをつかんだのかもしれない。

全盛期のダルビッシュを知る人間からすれば、今のダルビッシュは見ていて辛い。
ストレートもスライダーもパワーカーブも、そしてコントロールも、あの頃とはまるで違う。
マウンドの姿も小さくなってしまったように見える。
まだ31歳。
これからメジャーで100勝くらいしてもぜんぜんおかしくない年齢である。
マウンドに君臨する姿を、また見せてほしい。

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