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映画評 「OVER DRIVE」 [映画評]

本作は、日本映画ではあまり見かけないモータースポーツもの。
CG技術の発達によって、ラリーシーンは迫力満点。
しょぼさはなく、劇場で観る喜びを感じられる。

監督は、「海猿」や「暗殺教室」の羽住英一郎さん。
今作も、テレビっぽいわかりやすさで展開されていく。
ラリーが開催される地域の観光案内的な要素もあり、連ドラチック。
深みという点については「言いっこなし」という感じだが、どんどん場面が変わるので楽しく見続けられる。

主演の兄弟を演じるのは、東出昌大さんと新田真剣佑さんのイケメンコンビ。
弟を支える兄と激情型の弟という組み合わせはステレオタイプであり、二人が抱えている過去らしきものもペラッペラの薄さで、この点は興ざめだが、まあそれは「言いっこなし」ということで。
微妙に絡む森川葵さんも薄い存在なのだが、それも「言いっこなし」で。
「ちはやふる」ファンとしては、マッケンの成長に目を細める。
いやもう、立派な主演男優さんだなあ。

車を整備するメカニックの体育会系全開の暑苦しさ、
モータースポーツらしい華やかさ、
淡い恋など、わかりやすい要素が盛りだくさん。
こういう映画もあっていい。

映画「OVER DRIVE」は、実にわかりやすい娯楽作。
それなりに山あり谷ありではあるが、深刻な谷ではなく、基本的に肩の力をダルンダルンにして楽しく観られる。
付き合い始めた二人の軽いデートムービーにはピッタリか。
ただし、東出昌大さんと新田真剣佑さんがイケメンオーラバリバリで、マッケンに至っては肉体美さえガシガシ披露している。
「それにひきかえ」と比較されるのが苦しい男子は、覚悟を持って観に行かれたい。

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残念ながら今年の宝塚記念はドリームレースにはほど遠い [ヨモヤ]

競馬において、
暮れの有馬記念と並び、ファン投票で出走馬が決まる春のグランプリ、宝塚記念。
例年であれば、
春の天皇賞馬と安田記念馬の対決、
であったり、
古馬と3歳馬の対決、
であったり、
有馬記念とのグランプリ連覇なるか、
であったりの見せ場があるものだが、今年はいやはや。

天皇賞馬のレインボーラインは引退、大阪杯のスワーブリチャードも安田記念馬のモズアスコットも回避、
昨年の有馬記念馬キタサンブラックはとっくにターフを去っているうえ、
有力3歳馬の参戦もなし、
という寂しい状況になっている。

そもそも、ファン投票によって出走馬が決まるはずが、得票上位10頭中、出走予定馬が2頭しかいないという状況なのだから、何をかいわんや。
投票1位のサトノダイヤモンドが出走予定なのが救いだが、この馬にしてからが、1年以上勝ち星から見放されている。
次に得票上位で出走予定なのが菊花賞馬のキセキだが、この馬も過去2戦はともに9着。

有力馬が揃わないと、売り上げにも直接つながってしまうので、JRAとしても頭が痛いところだろうが、いかんともしようがない。
当たればどんなメンバーだっていいじゃないか、と思う人もおられるだろうが、そういうものでもないと思う。
誰に文句を言えばいいのかもわからないし、仕組みをどうすれば頭数が揃うのかもわからないが、このメンバーではグランプリの名が廃る。
誰を恨むでもないが。
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書評 「去年 ルノアールで」 ~ すごい偶然に驚愕 ~ [読書記録]

去年の今頃、新宿のルノアールで打ち合わせをした。
こちらと先方の中間点が新宿だったので、一緒に行った同僚に
「新宿で、話ができる喫茶店を探しといて」
とオーダーしたところ、ルノアールが選ばれたのだった。

ルノアールさんにも、選んでくれた同僚にも大変失礼なことだが、私は「おいおい、ルノアールはないだろう」と思ってしまった。
私の脳裏に浮かんだのは、大学の頃に何回か行った、昭和感満載の、お洒落とははるかな距離のあるお店。
つい、プッと吹き出してしまったのを覚えている。
(行ってみたら、ずいぶんとこぎれいなお店で、ルノアールも変わったなあ、と思った。先入観で判断してごめんなさい。)

一年経ち、同じ人たちと打ち合わせをすることになった。
移動距離が結構あるので、電車の中で読む本を探しに図書館に行くと、「面白本特集」だかなんだかの特設コーナーにあった
「去年 ルノアールで」
という書名が目に飛び込んできた。
こんな本があるのか。
今日、この本に出合う偶然があるのか。
いや、驚いた。

これは、「せきしろ」という人のエッセイ集。
3ページくらいのエッセイがどしどし入っているのだが、すべて舞台はルノアール。
本の出版は2006年だが、当時、毎日毎日ルノアールに通っていたのそうだ。
ルノアールで出会った変わった人たちや、
ルノアールで勝手に繰り広げた妄想がつづられている。
私のルノアール感とぴったり合った内容で、クスクスしながら、じっくり堪能させていただいた。

気になって検索してみると、このゆるゆるの本が、なんとテレビ東京でドラマ化されていた。
2007年に日曜26:30から10分間というディープな時間帯で放送されていたこの番組の主演は、今をときめく星野源さん。
演出は、のちに「モテキ」や「バクマン。」を放つ大根仁さん。
ううむ、さすがテレ東。

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映画評 「万引き家族」 [映画評]

「万引き家族」は、第71回カンヌ国際映画祭で、日本映画では21年ぶりとなる最高賞・パルムドールを獲得したことで一気に注目度が増した。
監督の是枝裕和さんは、脚本・編集も務めておられる。
家族を演じるのは、リリー・フランキーさん、安藤サクラさん、樹木希林さん、松岡茉優さん、オーディションで選出された子役の城桧吏くん、佐々木みゆちゃんの6人。

タイトルは「万引き家族」となっているが、全員が万引きを生業にしているわけではない。
ちゃんと働いているものもいるし、若い女の子の最終手段的な働き方をしているものもいる。
そもそも、是枝監督は、
「親の年金を不正に受給していた家族が逮捕された事件に着想を得た」
とされていて、家族の主な収入源はそこである。
では、なぜ「万引き家族」なのか。
是枝監督の作品では「三度目の殺人」もそうだったが、タイトルの意味を考えると、作品の見方がさらに深まる気がする。
万引きを生業にしているのではなく、何かを万引きした家族なのであろう。

虐待や孤立など、重いテーマを扱っている作品であり、映画のトーンは暗い。
しかし、どこかユーモラスな空気も漂う。
それが人間というものだろうと思う。

主演の家族は、当然ながら善人の集まりではない。
社会の被害者というわけでもない。
それがかえって胸に刺さる。

リリー・フランキーさん、安藤サクラさん、樹木希林さんの3人は、さすがの演技。
日本を代表する俳優陣と言っていいだろう。
「ちはやふる」ファミリーの一人、松岡茉優さんは体当たりの演技。
「勝手にふるえてろ」に続いて、印象的な役をものにされた。
子役の城桧吏くん、佐々木みゆちゃんの2人も評判どおり。
見事としか言いようがないはまりっぷりだった。

「万引き家族」は、映画ファンには必見の映画。
映画祭のグランプリ受賞作が必ずいい作品かと言うと、そうでもない気がするが、本作は大丈夫。
映画好き同士で観に行って、さんざん語り合うのにピッタリである。
ただし、PG12指定されているように、子供の鑑賞に堪えられるかと言うと、ちと難しい気がする。
大人の映画である。

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映画評 「恋は雨上がりのように」 [映画評]

去年観た映画の中で「帝一の國」は出色の出来栄えだった。
本作は、その「帝一の國」永井聡監督の新作ということで、いやがうえにも期待は高まる。
しかし、同じく昨年公開された「亜人」が痛快だった本広克行監督の次作「曇天に笑う」が惨憺たる作品だったりもしたので、油断はできない。

例によって、というか、日本映画の多くがそうであるように、本作もコミック原作。
さえないバツイチ子持ちのファミレスの店長に心を奪われた女子高生とのラブストーリー。
コミック原作で、この設定で、主役が大泉洋さんだから、当然映画は軽妙な感じで進む。
結構序盤で、小松菜奈さん演じる女子高生が店長に告白するのだが、その後もたれることなく映画は進む。
キュンとするところや、くすっとするところや、「いるいる」という人物を交えながら、快調である。

この題材で、この展開なら、山あり谷ありにしようと思えばいくらでもできただろうに、映画はかなり抑制されたトーンで進む。
なんだか物足りなくはあるが、不快ではない。
しっかり作っているなあ、と好感が持てる。

そのままスルスルと映画は終わってしまい、爽やかな気持ちにはなったが、大泉さん演じるおっさんが、もう少しギトギトしてもよかった気はする。
若い子からガチで告白されたら、もっと舞い上がるでしょう。
もっと邪になるでしょう。
そこは、もう少し人間ぽくてもよかった気がした。

主演の大泉洋さんは、相変わらずの安定感。
大泉さんが出る映画は締まる。
小松菜奈さんのスタイルのよさが、この映画の設定にピッタリ。
ちょっとずれた女の子役もはまっていた。

他の出演者は、清野菜名さん、葉山奨之さん、松本穂香さん、山本舞香さん、濱田マリさん、吉田羊さんら。
松本穂香さんは、テレビドラマ「この世界の片隅に」で主演されるらしいが、本作でもなかなか印象深い演技をされていた。
濱田さんは相変わらずいい味。
吉田羊さんは、なんだかもったいない使われ方をされていた。

「恋は雨上がりのように」は、爽やかな作品。
心地のいい余韻が残る。
小松菜奈さんファンは必見。
大泉洋さんファンにもボチボチ。
カップルはもちろん、親子連れでも安心して観に行ける。
ただ、「帝一の國」的エクスタシーを期待するとすっかり肩透かしになるのでご注意を。

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利き腕じゃない方で110キロプロジェクト 6月も目標未達 ~ 63キロ目標で60キロ こりゃヤバイ ~ [利き腕じゃない方で110キロプロジェクト]

2017年に勝手に実施した「50歳過ぎ腰痛持ちが、120キロの速球(?)を投げるプロジェクト」は、いろいろな方の協力により、幸いにも成功裡に終了した。
新たな目標が欲しくなり、ふらふらと始めた「利き腕じゃない方で110キロプロジェクト」。
右利きの私が左投げに挑戦し、2018年中に80キロくらいまでに上げて、2019年に110キロを目指すという2年がかりの遠大な計画である。

計画では、
5月 60キロ
6月 63キロ
7月 66キロ
8月 70キロ
9月 75キロ
10月 80キロ
みたいな感じで、少しずつ伸ばしていければと考えていたのだが、5月は59キロでいきなり目標未達。
しかし、昼休みにキャッチボールも始めたし、6月は軽く行けるだろうと思いきや、なんともはや以下のような結果に。
2018.6.jpg

なぜだか、全然ちゃんと投げられなかった。
初めて左で投げたときと同じくらいな感じのトンチンカンぶり。
89㎞という表示は誤作動で、数字が記録されていないのはしあさっての方向に行ったから。
63㎞目標で60㎞で、数字だけ見れば近いが、内容は惨憺たるもの。
トホホである。

利き腕で120キロ投げられたからって、調子に乗ってしまった。
50過ぎた初老が、利き腕じゃない方で、ちゃんと投げるには、相当な時間と訓練が必要である。
んな当たり前のことを、今さら思い知っている。
もっと早く気づきなさいよ。

まだ白旗は上げないが、道は険しい。
ほんに、険しい。

シャドウピッチングではできることが、ボールを持つと全くできなくなる。
情けないくらいに出来なくなる。
ほんに、情けない。
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映画評 「HURRY GO ROUND」 [映画評]

元X JAPANのギタリストで、ソロとしても大活躍したhideさんが亡くなって20年。
映画「HURRY GO ROUND」は、hideさんの没後20年プロジェクト「hide 20th Memorial Project」の一環として製作されたもの。
正直なところ、私はXのファンでも、hideさんのファンでもなかったが、どんな人生を送られたのか知りたくなって観に行った。
ちなみに、「HURRY GO ROUND」とは、hideさんが残した最後の楽曲のタイトルである。

本作はドキュメンタリーだが、俳優の矢本悠馬さんがナビゲーターを務める形式になっており、映画っぽい演出も多少は見られる。
しかし、残念ながら、上質なドキュメンタリーという感じはしない。
hideさんの足跡を振り返ってはいるが、焦点は絞られず、とっちらかった印象で、何に迫りたかったのかは伝わってこない。
石川智徹監督は、YOSHIKIのテレビドキュメンタリーなどを手掛けてきた方らしいが、今回のテーマで映画を仕上げるには荷が重かったのだろうか。

観た人のレビューを読むと、ナビゲーターの矢本さんの態度が気に入らない人が多いようだ。
煙草の吸い過ぎや言葉遣いが癇に障ったらしい。
矢本さんといってもご存じない方も多いだろうが、「ちはやふる」ファンとしては、大事な仲間の一人。
肉まんくん役として、重要な役どころをしっかり演じてくれた。
確かに、hideさんのファンからすれば、何も知らない人間に偉そうに語られるのは癪に障るのだろう。
私は、肩を持つわけではないが、矢本さんがどうこうというより、彼をキャスティングした側と、演出した人に咎があると思う。

映画では、hideさんの死が自殺だったのか、事故死だったのかを探っている形になっているのだが、結論ありきのように感じられ、真実に迫っていく高揚感はない。
本気で自殺だったかどうかを探るのなら、現場の状況を確認するなど、他のやり方がいくらでもあったはずで、その方向に真剣に取り組まれた形跡は全く見られない。
人となりに迫りたかったのなら、それはそれで他のやり方がいくらでもあったように思う。

本作は、基本的にはhideさんのファン向けに作られた作品であろう。
しかし、hideさんのファンで、本作に納得される方は、ごく少数だと思う。
没後20年の節目に作られたものとして、ファンに刺さるものとは到底思えない。
特別料金2,000円だったのだが、何が特別だったのかよくわからない。

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財政赤字は必ず将来世代の負担になるか なるとしたらいつなるか ~日経コラム「大機小機」で思う~ [経済を眺める楽しみ]

借金は悪いこと、とほとんどの人が思っている。
赤字も悪いこと、とほとんどの人が思っている。
一般的に、その直感は正しいだろう。
しかし、国がする借金は悪いことだろうか。
悪いとしたら、どの程度悪いことだろうか。
意外と、その質問に答えるのは難しいと思う。

6月2日付の日本経済新聞の名物コラム「大機小機」に、
「イタリアより深刻な日本」
と題した文章が掲載された。

正直、内容に目新しさはない。
よく言われているものばかりで、まとめると、こんな感じである。
・イタリアの国債利回りが急上昇し、債務危機が再燃しかねないが、日本の方がずっと深刻。
・安倍政権はプライマリーバランスを先送りしたが、イタリアは黒字。長期債務残高のGDP比もイタリアが131%であるのに対し、日本は236%。
・日本の財政規律は大甘で、ユーロに加盟できない水準。少子高齢化が進行中なのに、しっかり手を打ってこなかったのが原因。
・日銀も財政危機に警告するどころか、膨らむ財政赤字を事実上の財政ファイナンスで支えている。
・何より与野党とも政治家の危機感が乏しすぎる。財務官僚にいたっては財政再建どころか、公文書改ざんなど大罪を犯している。

さて、この後に続く最後の段落がこのコラムの結論になるのだと思うが、筆者の主張は妥当だろうか。
そこには、このようなことが書いてある。
・・・・・引用・・・・・
財政規律を失わせた安倍政権の責任は重大である。長期政権に求められる不人気の改革を避けてきた。財政ポピュリズムのツケは必ず将来世代に回る。政治混乱のなかで、大統領や中央銀行総裁が危機感を持って警告するイタリアが、まだ健全にみえる。
・・・・・引用終わり・・・・・

まず、事実関係から整理してみたい。
「財政規律を失わせた安倍政権」との記述があるが、この表現が妥当であるとすれば、「安倍政権前は財政規律が保たれていた」という状況でなければおかしいだろう。
「以前の政権も財政規律は十分ではなかったが、安倍政権が一層緩ませた」という場合もギリギリ該当するかもしれないが、その場合は、「財政規律を一層悪化さえた」などと書くべきだろう。
「失わせた」という表現は、その前は「あった」と考えるのが普通だから。

さて、バブル崩壊直後の1991年、日本の長期債務のGDP比は63%だった。
現在が236%だから、ここまでノンストップで増えてきたことになる。
つまり、財政規律はもう何十年も前から失われている。

では、安倍政権発足後、財政規律の悪化が加速したかどうか。
第二次安倍政権発足が2012年の12月。
2012年の229%が、2018年に236%になっているから、6年間で7ポイントの上昇ということになる。
その前の6年間を見ると、2006年は176%だったから、実に53ポイントの上昇である。
その前の6年間も約40ポイントの上昇。
つまり、安倍政権になってから財政悪化のペースは目に見えて鈍っているのである。
「財政規律を失わせた安倍政権」という大機小機のコラムの表現が正しいかどうかは、各自でご判断いただきたいが、数字がはっきり語ってはいる。

そうした事実認識の中での主張なので説得力は落ちるが、
「財政ポピュリズムのツケは必ず将来世代に回る。」
という意見は、目新しさは少しもないものの、直感に訴えてくるものはある。
借金は悪い、赤字は悪い、先送りはずるい、という感覚にピッタリはまるからである。
親が借金を残せば子供は苦労するはずだから、実体験にも合致する。
しかし、この意見にも検討すべき要素は少なくない。

そもそも「財政ポピュリズム」とは何を指しているのだろう。
おそらく、バラマキや増税の先送りのことを言いたいのだと思われるが、安倍政権になってから債務残高が積み上がる速度が大幅に減少しているのは先に見た通りである。
まさか、増税すれば財政危機は解消される、などと短絡的に考えておられるのではないだろうが。

また、「ツケは必ず将来世代に回る」というが、いつ頃の世代に回るのだろう。
ここを明確にしないと、言葉に意味がなくなる。
「こんな政治をしていたら、地球は滅亡する」
という極論と変わらなくなる。
そりゃ、いつか(何億年先か知らないが)地球は滅亡するだろうが、それがいつなのか言わないと。

私が子供の頃、もう何十年も前だが、石油はあと30年で枯渇するなどと言われていた。
それと同じように、もう何十年も、このままでは日本の財政は破綻すると言われている。
「それがいつになるのかは誰にもわからない」と言うのなら、「必ず」という表現はふさわしいのだろうか。

もちろん、政治に警告を発するのは、新聞の重要な役割であろうと思う。
しかし、まずは事実を踏まえないと。
そして、新聞である以上、感情や感覚だけでものを言わないようにしないと。
逆に、誰にも聞いてもらえなくなる。

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5月の読書記録 [読書記録]

5月に読んだ本は以下のとおり。

5月1日 「ヤバい日本経済」 山口正洋、山崎元、吉崎達彦
5月2日 「わが闘争」 角川 春樹
5月3日 「伝える極意」 長井 鞠子
5月4日 「本屋って何?」 和田 喜代美
5月5日 「公務員の文書・資料のつくり方」 秋田 将人
5月6日 「財務省が日本を滅ぼす」 三橋 貴明
5月7日 「書店不屈宣言」 田口 久美子
5月8日 「ヤバすぎる経済学」 レヴィット&ダウナー
5月9日 「松江美季 はばたけ車いすアスリート」 鳥飼 新市
5月10日 「日本よ、咲き誇れ」 安倍 晋三、百田 尚樹
5月11日 「5千人の社長がすでに始めているテキトー経営」 小山 昇
5月12日 「Tokyo 本屋さん紀行」 
5月13日 「小さな出版社のつくり方」 永江 朗
5月14日 「車いすのJリーガー」 京谷 和幸、陽子
5月15日 「日本の最も美しい町」
5月16日 「楕円球は努力した者の方へ転がる」
5月17日 「一生懸命って素敵なこと」 林 文子
5月18日 「努力は裏切らない」 宇津木 妙子
5月19日 「あの一瞬」 門田 隆将
5月20日 「不動の魂」 五郎丸 歩
5月21日 「地方自治論」 北村亘、青木栄一、平野淳一
5月22日 「五体不満足」 乙武 洋匡
5月23日 「本屋、はじめました」 辻山 良雄
5月24日 「私の人生にゴールはない」 マーラ・ランセン
5月25日 「私たちの中にある物語」 ロバート・アトキンソン
5月26日 「笑顔が未来をつくる」 鈴木 明子
5月27日 「私が今日も泳ぐ理由 パラスイマー 一ノ瀬メイ」 金治 直美
5月28日 「ビジネスエリートへのキャリア戦略」 渡辺 秀和
5月29日 「バナナ剥きには最適の日々」 円城 塔
5月30日 「公立魂 鷲宮高校野球部の挑戦」 田尻 賢誉
5月31日 「あしたから出版社」 島田 潤一郎

思うところあって、本屋さんがらみの本をたくさん読んだ月だった。
「書店不屈宣言」を書かれた田口久美子さんは、キディランド八重洲店から西武百貨店書籍販売部門(のちリブロ)に移籍され、池袋店の店長を務められ、その後、ジュンク堂池袋本店副店長になられたというその世界では有名な方。
誰がどう考えても書店にとって難しい時代だが、本当に書店は不屈であってほしい。

「ヤバすぎる経済学」は、「ヤバい経済学」「超ヤバい経済学」の続編的位置づけ。
行動経済学が広く浸透し、今読むと、別にあまりヤバくない。
やっぱ、最初の本が一番面白かったかな。

乙武さんの「五体不満足」を読むのは実に久し振り。
好青年だったんだよねえ。

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小島武夫さんは麻雀界の長嶋さん的存在だった [ヨモヤ]

「ミスター麻雀」と呼ばれていた小島武夫さんがお亡くなりになった。
82歳。

小島さんは、阿佐田哲也さんや古川凱章さんと「麻雀新撰組」を結成し、「11PM」に出演されていたというが、私はそれをリアルタイムで見てはいない。
残念。
私が小島さんの名前を知ったのは、
大学に入り、
人並みに麻雀を打つようになり、
阿佐田哲也さんの『麻雀放浪記』にはまり、
その流れで麻雀漫画も読むようになり、
小島さんが「近代麻雀オリジナル」で連載されていた、かわぐちかいじさんの漫画『はっぽうやぶれ』のモデルになっておられたことがきっかけだった。
ちなみに、漫画では、花島タケオという名前になっていた。

小島さんはたたき上げの方で、いかさまの腕でも有名だったが、暗い感じは全くなかった。
「小島先生」「ふがふが」
などと呼ばれていたが、実に親しみやすく、将棋界の加藤一二三さんのような存在だった。

小島さんは、戦後、麻雀が博打から娯楽に転じていく中で、その中心的な役割を果たされたのだと思う。
新選組仲間の古川さんがストイックな雰囲気なのに対し、あっけらかんとした太陽のような方だった。
「ミスター麻雀」という表現もよく使われていて、野球界の長嶋さん的存在だった。

小島さんは、自らの人生を麻雀の役に例えるなら「一気通貫」と答えられている。
小島さんらしい。
今はもう死語になりつつある、豪放磊落、無頼、といった表現がよく似合う方だった。

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