SSブログ

映画評 「名も無き世界のエンドロール」 [映画評]

この映画、予告編が微妙だった。
というより、正直あまり面白くなさそうだった。
惹句となっているのが、
「ラスト20分の真実。
 この世界の終わりに、あなたは心奪われる―。」
というのだが、映画の設定と「世界の終わり」という表現の規模感の違いがなんとも陳腐に思え、
観たいという気にならなかった。

しかし、ネットの評を見ると、どうやら宣伝と映画の内容はかなり食い違いがあるらしい。
意外と楽しめる、という声も少なくなかったので、食わず嫌いはやめることにした。

観てみると、確かに宣伝文句と映画は大きく異なっていた。
全然世界の終わりという話ではない。
宣伝担当の方は、
「だから『世界の終わり』じゃなくて、『この世界の終わり』なんですよ」
と言い逃れられるかもしれないが、ミスリードしようとしていたことは明らかだろう。

ラスト20分を待たずに、なんとなく仕掛け的なものはわかってしまうし、
結末も明らかにやり過ぎで、観ている側は引いてしまう。
それでも、もともとの予告編で覚悟していたほどはつまらなくはなかった。
誰かに勧めたくなるほどではないにせよ。
サスペンスものとしても、
友情ものとしても、
恋愛ものとしても、
どれも中途半端であるにせよ。

岩田剛典さんと新田真剣佑さんのダブル主演。
二人ともかっこいいので、映画は陳腐でもそれなりに様になる。

映画のエンドロール後、ドラマの宣伝が流れる。
映画館の観客はドラマを見せるための見込み客としては有望で、PR効果は高いのかもしれないが、
ドラマの宣伝を見せられるのは正直興醒めである。
お客さんは、時間と金を使って映画館に来ている。
ちゃんと映画で完結させて、満足させてください。

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事