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参議院議員選挙で議論は深まったか [ヨモヤ]

二院制については、フランスの政治家シエイエスが主張したとされる以下の言葉が有名である。
それは、
「第二院は第一院と同じ意思決定をするのなら無駄である。
また、異なる意思決定をするなら有害である」
というものである。
つまり、どちらにしてもいらない、ということになる。

日本の参議院についても、ずっと以前から「参議院不要論」というものがある。
多くの国が一院制であり、
ましては連邦制でない日本に二院はいらないし、
参議院の独自性も特に見られない状況では、
不要と言わざるを得ない、というわけである。

ただし、実際に参議院を廃止するためには、
憲法を改正しなければならないし、
国会議員がそうしようと思うはずもないから、
参議院はずっとずっとあり続けるだろう。
であれば、できる限り意味のある議会となることが国民にとって望ましい姿となる。

参議院は良識の府とされ、
任期が6年間と長いことから、
腰を据えた議論が可能とされている。
今回の選挙で、そうした議論がなされただろうか。
そうはなっていなかったというのが国民の実感ではないだろうか。

今回はねじれとはならなかったが、
衆議院と参議院の議席数が食い違うと、国政に大きな影響が出る。
不要と言われることの少なくない参議院だが、
持っている権限は小さくない。

是非国会では、腰を据えた議論をお願いしたい。
衆議院と参議院がはっきりした役割分担をするといったことも考えていいのかもしれない。
あってよかった、と実感できるようなそんな参議院であってほしい。

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