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映画評 「恋は光」 [映画評]

ヒットしたかどうかにかかわらず、
自分にとっての特別な映画、
というものがある人がおられると思う。
私にもいくつかある。
その中の一つが、
「殺さない彼と死なない彼女」。
2019年に公開されたこの映画が大好きで、
出演されていた
間宮祥太朗さん、桜井日奈子さん、恒松祐里さん、堀田真由さん、箭内夢菜さん、ゆうたろうさんの6人に対しては、
勝手に身内感覚になり、ずっと見守っていきたいと思っている。

その「殺さない彼と死なない彼女」、略して「ころかの」を監督された小林啓一さんの新作が「恋は光」。
これは観るしかない。

「かわいい映画」というのが感想。
登場人物もストーリーも映画自体もかわいい。

恋とは何なのだろう、
と大学生たちがあれやこれや考える。
略奪を含めて恋しまくりの女子も、
本からの知識で分析する女子も、
恋する女の光が見えて困惑する男子も、
みんな恋って何か考える。
今どき、馬鹿馬鹿しくなりそうな設定だが、
微笑ましく観ていられる。
かわいいというか、いとおしいというか。

恋する女性が光って見えてしまう特異体質を持つ男子大学生役に神尾楓珠くん。
どこかずれた役をみずみずしく演じられた。
幼なじみ役に西野七瀬さん。
スクリーンでの西野さんは、「孤狼の血 LEVEL2」「あなたの番です」などでは今一つピンと来なかったのだが、本作では光って見えた。
神尾くんが一目ぼれする文学少女に平祐奈さん。
とにかくかわいい役なのだが、役柄に負けないかわいさで映画を引っ張っておられた。

終始楽しく観られて満足したのだが、
オチがちょっと残念。
まあそうなるだろう、というとおりの大団円。
ハッピーエンドは悪くないのだが、ちと当たり前過ぎた。

「ころかの」は、大ヒットとはならなかったが、口コミでじわじわ広がり、
ロングラン上映を続けた。
その監督さんの作品だというのに、「恋は光」は細々と公開され、
あまり評判を呼ばないまま公開館を縮小してしまった。
かわいく、面白い映画なのにもったいない。

幸い、ご覧になった方の評価は高いようだ。
今から観に行こうとすると、劇場を探すのが骨だと思うけれど、
その苦労が無になることはない。
この監督の作品は次回も楽しみに観よう、と思える作品になっている。
是非、劇場を探していただきたい。

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