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痛快!ヨコハマ映画祭 [映画評]

世の中には、いろいろな映画祭や映画賞がある。
その結果には、
「は?」
と思わせられることも少なくない。
日本映画のことを考えると残念だなあと思わざるを得ないこともある。

数ある映画祭のなかで、異彩を放っておられるのが「ヨコハマ映画祭」。
同映画祭の特徴をそのホームページから引用すると、次のようになる。
『ヨコハマ映画祭は、スポンサーを持たず、映画ファンが自主運営していることを特徴とした映画祭です。』
『映画ファン自らが、何ものにも意志を問われず、自由に発想した”映画ファンのための映画祭”』
他の映画賞では漏れてしまいがちな作品や、
あまりヒットしなかった作品にも、
しっかり目が行き届いている。
まさに映画が好きな人が映画のことを思って選んでいる映画祭、
という感じがする。

ここで2022年のベスト作品及び個人賞が発表されたのだが、
これが実に痛快である。

作品賞は、「なんと」と言っては失礼かもしれないが、
小林啓一監督の「恋は光」である。
「殺さない彼と死なない彼女」でしびれさせてくださった小林監督の新作。
しかし、なぜか小規模公開であまり大きな話題にならなかった気がする。
素敵な作品だっただけに、なんとも無念であった。
今年2回観た映画は2本だけなのだが、そのうちの1本がこの作品であり、
こうして評価されることは実に嬉しい。
小林監督並びにスタッフの皆さんも報われた思いではないだろうか。

さらに痛快なのは、個人賞のうち最優秀新人賞に、「恋は光」で共演された
西野七瀬さん、神尾楓珠さん、平祐奈さん、馬場ふみかさんの4人が
揃って選ばれたこと。
メジャー系の映画賞では、こういう類の粋な計らいはできない。

さて、2回観た映画のもう一本は「ハケンアニメ!」なのだが、
こちらは、審査員特別賞を獲得された。
スタッフ・キャストに送られたもので、
「いつの時代も負け犬チームが反撃に転ずる物語が胸を熱くする。
だが、今だからこそ、この作品に見るチームワークの見事な痛快さをこそ見よ!」
とのコメントも添えられている。
こちらもグッとくる。

ヨコハマ映画祭。
痛快である。

手作り感満載のHPはこちら
http://yokohama-eigasai.o.oo7.jp/

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