ちょっと修行めく「ＴＨＥ Ｗ」の視聴

昨年の「女芸人No.1決定戦 ＴＨＥ　Ｗ」の優勝者を知っている方は、
よほどのお笑い好きか、
クイズオタクか、
超絶記憶力の持ち主だろうか。
答えは、オダウエダのお二人なのだが、
そう聞かされてもピンと来られる方の方が少ないだろう。

オダウエダさんに罪はないが、
昨年は敗れた天才ピアニストとＡマッソの２組を発見する大会だった。
天才ピアニストからはコント師としての、
Ａマッソからはお笑い芸人としての矜持を感じた。

第１回大会が凄惨を極めたＴＨＥ　Ｗだが、
第３回大会で「３時のヒロイン」というスターを生み出し、
参加者の質も徐々に上がって来た。
今年は決勝に天才ピアニストとＡマッソが順当に上がってきたし、
Ｍ－１でも決勝に残っているヨネダ2000も出場するので、
よりハイレベルな争いになると期待した。

ううん、しかし、どうだっただろう。
ヨネダ2000の１本目はうんこネタ。
うんこネタをここでやる勇気を買う人もいるかもしれないが、
それも面白ければこそ。
Ｍ－１で笑い飯が披露したチンポジは、会場はドン引きだったが実は面白かった。
期待のヨネダ2000がこれをやってしまった段階で、大会の成功は遠のいた感があった。

Ａマッソは、そのヨネダ2000に敗退。
まあ、はい。

Ｂブロックは、天才ピアニストの完全勝利。
ここは圧倒した感じ。
去年の方が面白かったが。

Ｃブロックは、紅しょうがの順当勝ち。
エルフのお二人も悪くなかったが。

ファイナルに残った３組は、ヨネダ2000、天才ピアニスト、紅しょうがの３組。
Ａマッソは落ちたが、概ね予想どおりの３組。

ヨネダ2000は、２本目はしっかりしたネタを見せてくれるかと期待したが、
ヤレヤレ。
やすきに流れた感があった。

天才ピアニストも、彼女たちの力からすれば上出来とは言えない。
もっと行けたのでは。

紅しょうがさんは、ネタの選択を間違ったと思う。
劇場なら受けるのだろうが、テレビ決勝でするネタではないと感じた。

優勝が天才ピアニストであるのに異論はないけれど、
お茶の間のみなさんは番組自体をどのようにご覧になったのだろう。
正直、３時間見通すのはしんどかったのではないだろうか。
ちょっと修行のような感覚になってしまった方もおられたのではないだろうか。

大会も第６回目を迎え、
進化している面もあるが、相変わらず相当しんどい面もある。
まずは、決勝進出者を絞るという当たり前のことをやってはどうかと思うのだが、
それはあちこちから言われているだろう。
意地でもそうしない理由がなにかあるのかしら。