夏にやるのが高校野球

甲子園に向けた高校野球の都道府県予選が全国で行われている。
スポーツ新聞はもちろん、
一般紙のスポーツ面でも、
地方面でも、
連日大きく取り上げられている。

予選から甲子園までの一連の流れは、
国を上げての壮大なお祭りとも言える。
参加者数、テレビなどを含めた観客数を考えると、
日本最大級の祭りと言っていいだろう。

高校野球については、
その壮大さゆえにいろいろ言われる対象であり、
なんでわざわざ暑い時期にやるのか、
と批判する人もいる。
体に悪いじゃないか、というのだろう。
根性論が嫌い、という人もそんなことを言いそうだ。

しかし選手側から、
夏にやりたくないという声を聞いたことはない。
夏にやるのは大変だとみんな思っているだろうし、
夏の練習は心底嫌だろうが、
夏の甲子園を夏にやることを嫌がっている選手はほとんどいないだろう。
ならば外野の訳知り顔の大人が、
夏にやらせるのは可哀そう、
などと言うべきではないと思う。

過去５回のＷＢＣで、
優勝、優勝、ベスト４、ベスト４、優勝、
という成績を残している野球大国日本を支えているのは、
夏の甲子園だと思う。
甲子園に出られる出られないではなく、
夏の甲子園があることが、野球をやる子どもたちの大きなモチベーションになっている。
たとえそこで燃え尽きたとしても、
きっと後悔はないと思う。
野球をする理由がそこなのだから。

予選は甲子園より面白い。
炎天下にスタンドで観るのは大変だが、是非一度生でご覧いただきたい。
面白いので。