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映画評 「センコロール コネクト」 [映画評]

「センコロール」と聞いて、「ああ、あれね」と思う人はかなりのアニメ通だろう。
私は、全く知らなかった。
漫画家、イラストレーターとして活動しているクリエイターの宇木敦哉さんが、ほぼ独力で制作したもの、
ということだが、宇木敦哉さんのこと自体、存じ上げていない。
しかし、なんだか知らないが、新しい才能の誕生であれば、そこは目撃しておきたい。

ストーリーは、
ビルの屋上に突如出現した謎の白い生き物。
その様子を見つめる少年・テツは、「センコ」という名をつけた、自在に姿を変える能力を持った生き物を密かに使い高校生活を送っていた。
ある日テツはその秘密を同じ学校に通う少女・ユキに偶然知られてしまう。
そんなふたりの前にセンコを狙う謎の少年・シュウが姿を見せ・・・・・
というもの。

ビルの屋上に出現したのが何者なのか、
センコはどういう存在なのか、
怪獣が頻繁に登場する世界で人々はどういう気持ちで暮らしているのか、
そもそも時代はいつなのか、
そんなことは一切説明されない。

全くの説明不足のまま映画は進んでいくのだが、
わからなくてイライラすることはない。
なんだか知らないが、そのまま受け入れればいい。
饒舌にセリフが語られる作品よりずっと説得力があった。

監督が一人で作り上げた作品、
とのことだが、才気凛々であたりを寄せ付けない、という雰囲気ではない。
作りたいものを作ったので、見てもらえたら嬉しい、
という柔らかさを感じる。

この作品、続きがあるようで、いつできるかわからないながら、完結編になりそうとのことである。
ずっと待っている、とまでの思い入れはないが、
何年か経って公開されて、機会があったらまた観てみたい。
そんな感じでゆるく待っていよう。

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