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「第3回伝えたい映画大賞」 その1:俳優部門 [映画評]

日本アカデミー賞をはじめとする各種映画賞に疑問を感じ、
自分たちで「伝えたい」と願う映画を選ぼう、という思いで始めた「伝えたい映画大賞」。
今年が第3回目となる。

ちなみに過去の結果は、
第1回(2019年公開の映画が対象)
大賞 「洗骨」 監督・照屋年之(ガレッジセールゴリ)
2位 「岬の兄妹」 監督・片山慎三
3位 「愛がなんだ」 監督・今泉力也
女優賞:和田光沙さん(「岬の兄妹」の演技で)
男優賞:池松壮亮さん(「宮本から君へ」の演技で)

第2回(2020年に公開の映画が対象)
大賞 「37セカンズ」 監督・HIKARI
2位 「糸」 監督・瀬々敬久
3位 「アルプススタンドのはしの方」 監督・城定秀夫
女優賞 水川あさみさん(「喜劇 愛妻物語」)
男優賞 宇野祥平さん(評価作品「罪の声」「37セカンズ」)

まずは俳優賞。
「伝えたい映画大賞」では、主演・助演の区別を付けず、優れた演技をされた方を女優・男優から1名選ぶことにしている。

男優部門で名前が挙がったのは、
鈴木亮平さん「孤狼の血LEVEL2」
中島歩さん「偶然と想像」「いとみち」、
役所広司さん「すばらしき世界」、
若葉竜也さん「街の上で」「あの頃。」「くれなずめ」
の面々。

私は、笑っちゃうくらいのイケメンなのに、なにやら情けない役を振られがちな中島さんをプッシュ。
しかし、他の審査員は、「孤狼の血LEVEL2」での鈴木亮平推しであり、
今年鈴木さんが獲らなければいつ獲るんだ、という声にも納得。
個人的には、映画自体が前作より劣るように思えてそこが引っかかったし、
既存の映画賞へのアンチテーゼとして始めたこの賞が、アカデミー賞とダブるというのもなんなのだけれど、
鈴木さんの演技は有無を言わさぬ迫力があった。

楽しく盛り上がったのが女優賞。
名前が挙がったのは、
片山友希さん「茜色に焼かれる」
上白石萌歌さん「子供はわかってあげない」
霧島れいかさん「ドライブ・マイ・カー」
古川琴音さん「偶然と想像」「街の上で」
といった方々。

私は、短い登場時間ながらその美しさで映画の説得力を保たせた霧島れいかさんと、
「偶然と想像」での弾け方が半端なかった古川琴音さんを推した。
また、片山友希さんの「茜色に焼かれる」での体当たりの演技も素晴らしかった。
片山さんは、私の大好きな映画「君が世界のはじまり」の主要キャストの一人でもあり、これからも応援していきたい。

こうしたスーパー女優の皆さんを押しのけて選ばれたのは、
なんと、と言っては失礼だが上白石萌歌さん。
生来の明るさ、ほっこりする可愛さに加え、なんとも言えない演技の間も評価された。
「子どもはわかってあげない」という映画のよさも受賞を後押ししただろうか。

個人的には、「ベイビーわるきゅーれ」の伊澤彩織さんを挙げるか挙げまいか迷った。
正直、演技という面ではこれからなのだと思うが、
希少な女性スタントパフォーマーとしての価値を推してもよかったかしら。

というわけで
男優賞は、鈴木亮平さん(「孤狼の血LEVEL2」の演技で)
女優賞は、上白石萌歌さん(「子供はわかってあげない」の演技で)
と選ばせていただいた。
並べてみると、お二方のギャップがすごい。

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