SSブログ

WBCは強化合宿から見どころ満載 [ヨモヤ]

WBCの強化合宿が始まった。
大谷や鈴木誠也といったメジャー組はまだ来ていないが、
国内組も村上宗隆、佐々木朗希、山本由伸と超一流選手が揃っている。
スタンドには平日の昼間にもかかわらず1万8千人を超える観衆が詰めかけたというが、
それはそうだろう。
私だって見に行きたい。
誰を見たらいいか、目移りする。

ここまで、話題を一身に集めている感じなのは、
メジャー組から一足先に合流したダルビッシュ。
日本最強投手として海を渡り、
メジャーでも素晴らしい成績を積み上げている。
ダルビッシュを間近に見られるとあって、
ファンはワクワクするし、
ダルビッシュからいろいろ教えてもらえるとあって、
選手もドキドキしている。

ここに集まっている選手は全員すごいが、
例えばロッテの佐々木や中日の高橋やオリックスの宇田川らが、
刺激を受け合い、
向上し合っていけば、
選手の財産となるだけでなく、
日本プロ野球全体の財産となる。

開催時期や組み合わせなど、
WBCには課題もてんこ盛りだが、
プラスの副産物も少なくない。

2023年のWBCはすごかった。
何年経っても思い出せるような、そんな大会になればいい。
強化合宿から思い切り楽しませてもらおう。

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

映画評 「Sin Clock」 [映画評]

タイトルの「Sin Clock」は、そのまんま「罪なる時計」という意味であるとともに、
「Synchronicity(シンクロニシティ)」というニュアンスも含んでいるそうだ。
サスペンス・ノワールというジャンルで、犯罪を軸に物語が進んでいく。

このところで観る映画観る映画、しょっちゅう同じパターンなのだが、
冒頭でなにやら衝撃的なシーンがあり、
クライマックスあたりでそれがどういう意味だったか回収される。
やりたいことはわかるが、
観る側はこのパターンにはすっかり飽きていることも忘れないでほしい。

犯罪ものを映画として上手に成立させることは難しい。
決まれば鮮やかだが、大抵は失敗する。
本作も、失敗した。
しかしまあ、挑戦は是としたいところである。
やってみないとわからない。

主演は窪塚洋介さん。
本作が18年ぶりの邦画長編映画単独主演。
私にとっての窪塚さんは「ピンポン」でのペコで、永遠のヒーロー。
額のキズが痛々しいが、この映画ではいい効果になっていた。
相棒役に坂口涼太郎さん。
「ちはやふる」組の一員として大活躍されている。

ツッコミどころ満載で、
伏線の回収もうまくできていない。
しかしまあ、頑張って作ろうとした感は伝わる。
本作はうまくいかなかったが、
やってみないとわからない。

窪塚さんの久しぶりの主演作としては、
あまり話題になっていないし、
映画自体としても成功しているとは思えない。
しかし、窪塚さんはこうした実験が似合う俳優さんでもある。
これからもチャレンジを続けて欲しい。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

映画評 「銀平町シネマブルース」 [映画評]

映画を撮りまくっている感のある城定秀夫監督がメガホンを取り、
脚本を「神田川のふたり」が印象的だったいまおかしんじさんが担当。
テーマが、古い映画館、映画監督の再起、
とあれば、映画ファンに刺さる作品になるのは当然と言えば当然。

とにかくキャストがいい。
深い挫折経験を持つ映画監督に小出恵介さん、
小出さんが転がり込むミニシアターの支配人の吹越満さん、
ミニシアターで働く藤原さくらさん、日高七海さん、
常連客の中島歩さん、
映画ファンでホームレスの宇野祥平さん、
小出さんの元妻役のさとうほなみさん、
助監督役の平井亜門さん、
その他、小野莉奈さんも、片岡礼子さんも、藤田朋子さんも、渡辺裕之さんも、
みんなピシッとはまっていた。
これはキャスティングの妙であると同時に監督の力でもあるのだろう。
特に吹越さんが素晴らしく、
中島さんは相変わらず可笑しい。

ロケ地は、現役のミニシアター「川越スカラ座」。
個人的にもちょくちょく行かせていただいている映画館が舞台なので、
親近感も特盛。

ちょっと残念だったのは劇中の映画。
もう少し作り込まれた映画にした方がよかったのではないか。
B級感を出したかったのかもしれないが、あれでは冷めるし、
映画ファンの宇野さんが手を合わせる意味もわからない。

「銀平町シネマブルース」は、映画ファンなら好きにならずにいられない作品。
映画ファンならずとも、
ずっと楽しく観ることができるだろうし、
クスっと笑えるシーンも多い。
映画っていいなあ、
映画館っていいなあ、
と思わせてくれる。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

映画評 「生きててごめんなさい」 [映画評]

封切り間もないタイミングで観に行ったため、たまたま舞台挨拶があった。
主演の黒羽麻璃央さんは誰がどう見てもイケメンで、
共演の穂志もえかさんは女優さんらしいたたずまいだった。
穂志さんはオーディションでこの役を獲得したそうなのだが、
役に合うようにとパジャマ姿で臨んだそうだ。
そういう話が聞けるのが舞台挨拶の楽しいところ。
生きててごめんなさい.JPG

映画の主役は黒羽さんが演じる、それほど大きくない出版社で働く編集者。
彼は小説家を目指しているのだが、なかなか思うように行かず、
仕事も行き詰っている。
黒羽さんが一目ぼれするのが穂志さん演じる女性。
いわゆるメンヘラ的な存在なのだが、どうしようもなくかわいくもある。
この穂志さんがいい。
穂志さんを観に行く映画という感じがする。
そして、そうした目的で行けば、きっと満足できる。

二人の関係が徐々に変わっていき、
男にとっては苦い展開となる。
苦いままでよかった気がするのだが、ラストがどうだったか。
余韻が残る締めくくりだが、
あの余韻は蛇足に感じた。

男の追い詰められ方も、もう一押し欲しかった。
もっと落としてくれた方がよかった。

「余命10年」「新聞記者」の藤井道人さんが企画・プロデュース。
山口健人さんという方が監督で、舞台挨拶でも場を回されていた。

「生きててごめんなさい」は、穂志もえかさんを愛でる映画。
可愛さに潜む業の深い女優魂を味わえる。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

「バレンタイン・キッス」が流れる今日は [ヨモヤ]

クリスマスソングと言えば?
と聞かれたら、それこそわんさか挙げられる。
筆頭格は何と言っても山下達郎さんの「クリスマス・イヴ」。
東海道新幹線のCMとともに日本人の心に深く刻まれている。
松任谷由実さんの「恋人がサンタクロース」も定番中の定番。
そのほかにも、
稲垣潤一さんの「クリスマスキャロルの頃には」や辛島美登里さんの「サイレント・イヴ」などなど、
いくらでも出てくる。

洋楽でも、
ワム!の「ラスト・クリスマス」、
マライヤ・キャリーの「恋人たちのクリスマス」、
ビング・クロスビーの「ホワイト・クリスマス」
などなど。

しかしこれが、
バレンタインソングと言えば?
と聞かれたのなら、ほぼ一択になる。
それは国生さゆりさんの「バレンタイン・キッス」。
Perfumeの「チョコレイト・ディスコ」があるから一択は言い過ぎかもしれないが、
この季節になるとあちらからもこちらからも国生さんの声が聞こえてくる。

この曲の発売はなんと1986年。
いまから40年近く前のことになる。
会員番号8番の女の子のデビュー曲が、
まさかこんなスタンダードになるとは。

各種意識調査では、
「義理チョコをもらっても嬉しくない」
という人が多数派のようだ。
一方、バレンタインチョコをもらった男性の半数以上が、
義理であったとしても、チョコをくれた女性を意識してしまうと回答しているという調査結果も出ていた。
ましてや、バレンタイン・キッスで歌われているような本命チョコなら、
ありがたくないはずがない。

なんでチョコなんだ、
なんで女がプレゼントすることになってるんだ、
など、いろいろあるだろうけれど、
ほんわりのほほんと幸せな日でありますように。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

オリンピック精神とロシア [ヨモヤ]

IOC(国際オリンピック委員会)が、2024年夏季パリオリンピックに向けて、
ロシアの選手の個人としての出場を許可することを検討していくことを明らかにし、
賛否両論を巻き起こしている。

賛成する立場からは、
アスリートに罪はない、
政治とスポーツは切り離すべき、
という意見が出される。

反対する立場からは、
ウクライナ侵攻によりIOCがロシアの選手の出場を禁止したときから、
全く状況は変わっていないのに方針を変えるのはおかしい、
という意見が出される。

そもそもロシアの人々は、
オリンピックについて、
というか、
オリンピック精神についてどのように考えておられるのだろう。

2021年の東京オリンピック、
2022年の北京オリンピックの両方で、
ロシアは国としての参加を禁じられた。
組織的なドーピングが原因である。
一部の不心得な選手やコーチが手を染めたのではなく、
国家的に不正を働いたと認定されたことになる。
オリンピック精神はあるだろうか。

オリンピック休戦という国連決議がある。
オリンピック・パラリンピック期間中はたとえ戦争中であっても休戦することとし、
よしんば戦争を起こすことなどないように、
という国際的な取り決めである。
Wikipediaを見ると、この決議を破った事例が以下のとおり三つ掲載されている。
1 2008年北京オリンピック期間中にロシアがジョージアに侵攻
2 2014年ソチパラリンピック後の休戦期間中にロシアがクリミア半島を併合
3 2022年北京オリンピック後の休戦期間中にロシアがウクライナに侵攻
決議が破られた3回はいずれもロシアであったことがわかる。
オリンピック精神はあるだろうか。

オリンピックという目標を取り上げられたら、
選手は本当に気の毒である。
しかし、ロシアはオリンピックを大切にしているだろうか。
オリンピック精神を尊重する気持ちはあるだろうか。
ないのだとしたら、参加することに意味があるとは思えないのだが。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

映画評 「夜明けまでバス停で」 [映画評]

本作は、キネマ旬報ベスト10で第3位となり、
日本映画監督賞、日本映画脚本賞をダブル受賞された。
これは観ておかないと、と思い遅ればせながら。

たまたま観に行った映画館では、脚本を担当された梶原阿貴さんのトークイベントがあり、
作品に込めた思いなどもお聞かせいただいた。
お話も上手で楽しい時間だった。
そんなわけで情も移ったのだが、
そんなこんなの加点要素を足しこんでみても、
「はて、なんでこんなに評価されているんだろう?」
と首を傾げてしまった。

映画に携わる人たちに、
反体制、
反権力、
的な要素をお持ちな方が多いのはわかる。
しかし、それと作品の評価は分けていただきたいものである。

本作は弱いものに寄り添っていて、
世の中に、政治に、一矢報いるものになっている。
しかし、なんと言っていいのか難しいが、一番近い言葉で言えば、ゆるい。
展開も、演出も、なんと言っていいのか難しいが、一言で言えば、ゆるい。
最初のシーンのBGMから、ゆるい。
別の表現で言えば、ぬるい。
そっちに振れるなら、もっと突き詰めてほしかった。
これは、「新聞記者」という映画でも思ったことである。

後半、大きな展開があり、
エンディングでもそれを膨らませた映像が挟まれる。
しかし、そこに説得力はない。
主人公の思いや動機は何なのだろう。
体制側に一泡、という感じなのだろうか。
なんとも、ゆるい。

役者の皆さんは、皆さんいい演技。
追い詰められていく板谷由夏さん、
やるべきことに目覚めていく大西礼芳さん、
最悪の上司役の三浦貴大さん、
日本で虐げられ続けているルビーモレノさんなど、
わかりやすく、映画の趣旨を伝えられていた。

本作が、キネ旬第3位でなければ、
キネ旬日本映画監督賞、日本映画脚本賞でなければ、
よくある困った日本映画の一本という感じで流せるのだが、
こんなに評価されてしまっていると、ついつい期待してしまった。
誰が悪いかといえば、
期待した私が悪い。

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

「トイ・ストーリー5」と言われても [映画評]

「トイ・ストーリー」が公開されたのは1995年のこと。
もう30年近くも前になるのが信じられない。
いつまでも色あせない傑作であり、
スティーブ・ジョブズ氏が経済界に復帰するきっかけとなったこともあり、
映画史に残る作品と言っても過言ではないと思う。

それだけの作品の後に作られた「トイ・ストーリー2」。
傑作のあとの続編が名作であったためしはほとんどなく、大きな期待はしなかった。
しかし、これが素晴らしかった。
2作目のジンクスを見事に覆した。

その後作られた「トイ・ストーリー3」。
完璧な続編のあとの3作目が面白いはずもなく、心配しかなかった。
しかし、これがまさかの傑作。
3連続の大成功は奇跡的。

そして、「トイ・ストーリー4」。
せっかくパーフェクトな3部作が完成したのに、4は蛇足だと思った。
しかし、不安に反して2も3も面白かったから、ひょっとして。
という期待もむなしく、「トイ・ストーリー4」は惨憺たる作品となってしまった。
ディズニーらしいハラハラドキドキはあったものの、
トイ・ストーリーらしさはどこへやら。
怒りを通り過ぎて悲しくなった。

ディズニーが決算説明会で
「私たちのアニメーションスタジオが『トイ・ストーリー』『アナと雪の女王』『ズートピア』という人気シリーズの最新作を準備中である」
と発表した。
「アナ雪」はいいとして、また「トイ・ストーリー」とは。

あの4を見せられて、5と言われても、期待のしようがない。
3までで終わっていたら、
映画史上最高のシリーズもの
と永遠に謳われ続けたかもしれないのに。
4がなかったらどんなにか素晴らしいシリーズだったのに。

トイ・ストーリーを愛していないなら、
映画を信じていないなら、
もう関わらないでほしいのだが。

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

新しい日銀総裁 できない理由を並べる方はご勘弁を [経済を眺める楽しみ]

日本銀行総裁の人事がマスコミをにぎわせている。
総裁の任期は5年であり、
現在2期目を迎えている黒田総裁の任期切れが目の前だから、それも当然である。

総裁を2期務められるのはかなり異例のこと。
黒田総裁は、安倍元総理の就任と歩調を合わせ、長くこの地位におられたので、
変わられるとなるとかなりインパクトが大きい出来事となる。

黒田総裁は、アベノミクスを進めるうえで大きな役割を担われた。
アベノミクスは、
・大胆な金融政策
・機動的な財政政策
・民間投資を喚起する成長戦略
の3本の矢を柱としていたが、
そのうちの金融政策は日銀に負うところが大きかった。

しかし、
目標としていた2%のインフレはなかなか達成できず、
金融緩和の出口も見えてこないというなかで、
黒田総裁に対しては、厳しい評価も少なくない。
正当に評価すべき点も多々あると思うが、
これについては、歴史の審判を待つべきであろう。

次にどんな方がなられるかわからないが、
黒田総裁以前にありがちだった、
できない理由から入られる方は勘弁願いたい。
何か金融政策を打つたびに、
「効果は限定的」
「日銀は万能ではない」
「政府の後押しが必要」
などと言い訳が付いていては、効き目があるわけがない。

また、しっかり目標値を掲げるやり方も踏襲してほしい。
黒田総裁は目標値を達成していないことで批判を浴びているが、
それまでは目標すらなかったから、検証もきちんとできていなかった。

このタイミングで総裁になられる方には、相当な覚悟が必要であろう。
実に難しい時期だと思う。
しかし、だからこそやってやろうと考えておられる方も必ずおられるはずである。
よき人が総裁になられますように。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

映画評 「金の国 水の国」 [映画評]

本作は、岩本ナオさんによるコミックを原作に、マッドハウスがアニメ化したもの。
未読だが、原作の漫画作品は、
「このマンガがすごい!オンナ編1位」「マンガ大賞2017第2位」
など、評価が高いそうだ。
予備知識はまったくなかったが、予告編に惹かれて劇場へ。
結果、十分過ぎるほど楽しませていただいた。

ストーリーは、
長年敵対し続けてきた、金の国の王女(といっても末端)と水の国の貧しい建築士が、
国の思惑により偽りの夫婦を演じたことをきっかけに両国の未来を変える、
というもの。
斬新なストーリーというわけではなく、
ありそうな展開の連続ではあるのだが、
ずっと楽しく見続けることができた。
もちろん原作がよくできているのだろうが、
2時間の映画作品としてしっかりまとめた脚本も素晴らしかった。
脚本は坪田文さんという方で、
前作の「ずっと独身でいるつもり?」は困った作品だったので、わからないものである。

純真可憐な王女役を浜辺美波さんが、
お相手の建築士役を賀来賢人さんが演じる。
声優さんではないので、間とかなんとか、いろいろあるだろうが、
心の優しい二人をあたたかく演じておられ、好感が持てた。
脇を戸田恵子さん、神谷浩史さん、茶風林さん、沢城みゆきといった安定感のあるメンバーが固め、
安心して委ねられる。

渡邉こと乃さんという女性監督が演出。
こんな映画を見せられたら、次回以降も期待せざるを得ない。

最後まで、若い二人を応援したくなる展開が続き、
ほのぼのほっこり、
ああよかった、
との気持ちで観終えることができた。
恋人同士でも、親子連れでも、もちろん一人でも、
誰でも楽しめる映画である。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事