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映画評 「生きててごめんなさい」 [映画評]

封切り間もないタイミングで観に行ったため、たまたま舞台挨拶があった。
主演の黒羽麻璃央さんは誰がどう見てもイケメンで、
共演の穂志もえかさんは女優さんらしいたたずまいだった。
穂志さんはオーディションでこの役を獲得したそうなのだが、
役に合うようにとパジャマ姿で臨んだそうだ。
そういう話が聞けるのが舞台挨拶の楽しいところ。
生きててごめんなさい.JPG

映画の主役は黒羽さんが演じる、それほど大きくない出版社で働く編集者。
彼は小説家を目指しているのだが、なかなか思うように行かず、
仕事も行き詰っている。
黒羽さんが一目ぼれするのが穂志さん演じる女性。
いわゆるメンヘラ的な存在なのだが、どうしようもなくかわいくもある。
この穂志さんがいい。
穂志さんを観に行く映画という感じがする。
そして、そうした目的で行けば、きっと満足できる。

二人の関係が徐々に変わっていき、
男にとっては苦い展開となる。
苦いままでよかった気がするのだが、ラストがどうだったか。
余韻が残る締めくくりだが、
あの余韻は蛇足に感じた。

男の追い詰められ方も、もう一押し欲しかった。
もっと落としてくれた方がよかった。

「余命10年」「新聞記者」の藤井道人さんが企画・プロデュース。
山口健人さんという方が監督で、舞台挨拶でも場を回されていた。

「生きててごめんなさい」は、穂志もえかさんを愛でる映画。
可愛さに潜む業の深い女優魂を味わえる。

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