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映画評 「Sin Clock」 [映画評]

タイトルの「Sin Clock」は、そのまんま「罪なる時計」という意味であるとともに、
「Synchronicity(シンクロニシティ)」というニュアンスも含んでいるそうだ。
サスペンス・ノワールというジャンルで、犯罪を軸に物語が進んでいく。

このところで観る映画観る映画、しょっちゅう同じパターンなのだが、
冒頭でなにやら衝撃的なシーンがあり、
クライマックスあたりでそれがどういう意味だったか回収される。
やりたいことはわかるが、
観る側はこのパターンにはすっかり飽きていることも忘れないでほしい。

犯罪ものを映画として上手に成立させることは難しい。
決まれば鮮やかだが、大抵は失敗する。
本作も、失敗した。
しかしまあ、挑戦は是としたいところである。
やってみないとわからない。

主演は窪塚洋介さん。
本作が18年ぶりの邦画長編映画単独主演。
私にとっての窪塚さんは「ピンポン」でのペコで、永遠のヒーロー。
額のキズが痛々しいが、この映画ではいい効果になっていた。
相棒役に坂口涼太郎さん。
「ちはやふる」組の一員として大活躍されている。

ツッコミどころ満載で、
伏線の回収もうまくできていない。
しかしまあ、頑張って作ろうとした感は伝わる。
本作はうまくいかなかったが、
やってみないとわからない。

窪塚さんの久しぶりの主演作としては、
あまり話題になっていないし、
映画自体としても成功しているとは思えない。
しかし、窪塚さんはこうした実験が似合う俳優さんでもある。
これからもチャレンジを続けて欲しい。

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