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映画評 「金の国 水の国」 [映画評]

本作は、岩本ナオさんによるコミックを原作に、マッドハウスがアニメ化したもの。
未読だが、原作の漫画作品は、
「このマンガがすごい!オンナ編1位」「マンガ大賞2017第2位」
など、評価が高いそうだ。
予備知識はまったくなかったが、予告編に惹かれて劇場へ。
結果、十分過ぎるほど楽しませていただいた。

ストーリーは、
長年敵対し続けてきた、金の国の王女(といっても末端)と水の国の貧しい建築士が、
国の思惑により偽りの夫婦を演じたことをきっかけに両国の未来を変える、
というもの。
斬新なストーリーというわけではなく、
ありそうな展開の連続ではあるのだが、
ずっと楽しく見続けることができた。
もちろん原作がよくできているのだろうが、
2時間の映画作品としてしっかりまとめた脚本も素晴らしかった。
脚本は坪田文さんという方で、
前作の「ずっと独身でいるつもり?」は困った作品だったので、わからないものである。

純真可憐な王女役を浜辺美波さんが、
お相手の建築士役を賀来賢人さんが演じる。
声優さんではないので、間とかなんとか、いろいろあるだろうが、
心の優しい二人をあたたかく演じておられ、好感が持てた。
脇を戸田恵子さん、神谷浩史さん、茶風林さん、沢城みゆきといった安定感のあるメンバーが固め、
安心して委ねられる。

渡邉こと乃さんという女性監督が演出。
こんな映画を見せられたら、次回以降も期待せざるを得ない。

最後まで、若い二人を応援したくなる展開が続き、
ほのぼのほっこり、
ああよかった、
との気持ちで観終えることができた。
恋人同士でも、親子連れでも、もちろん一人でも、
誰でも楽しめる映画である。

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