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新しい日銀総裁 できない理由を並べる方はご勘弁を [経済を眺める楽しみ]

日本銀行総裁の人事がマスコミをにぎわせている。
総裁の任期は5年であり、
現在2期目を迎えている黒田総裁の任期切れが目の前だから、それも当然である。

総裁を2期務められるのはかなり異例のこと。
黒田総裁は、安倍元総理の就任と歩調を合わせ、長くこの地位におられたので、
変わられるとなるとかなりインパクトが大きい出来事となる。

黒田総裁は、アベノミクスを進めるうえで大きな役割を担われた。
アベノミクスは、
・大胆な金融政策
・機動的な財政政策
・民間投資を喚起する成長戦略
の3本の矢を柱としていたが、
そのうちの金融政策は日銀に負うところが大きかった。

しかし、
目標としていた2%のインフレはなかなか達成できず、
金融緩和の出口も見えてこないというなかで、
黒田総裁に対しては、厳しい評価も少なくない。
正当に評価すべき点も多々あると思うが、
これについては、歴史の審判を待つべきであろう。

次にどんな方がなられるかわからないが、
黒田総裁以前にありがちだった、
できない理由から入られる方は勘弁願いたい。
何か金融政策を打つたびに、
「効果は限定的」
「日銀は万能ではない」
「政府の後押しが必要」
などと言い訳が付いていては、効き目があるわけがない。

また、しっかり目標値を掲げるやり方も踏襲してほしい。
黒田総裁は目標値を達成していないことで批判を浴びているが、
それまでは目標すらなかったから、検証もきちんとできていなかった。

このタイミングで総裁になられる方には、相当な覚悟が必要であろう。
実に難しい時期だと思う。
しかし、だからこそやってやろうと考えておられる方も必ずおられるはずである。
よき人が総裁になられますように。

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