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株式の最低投資額は低いに越したことはない [経済を眺める楽しみ]

東京証券取引所が、
上場株の望ましい最低投資額として定めている「5万円以上50万円未満」の規定のうち、
下限の5万円以上を撤廃すると発表した。
個人が投資しやすい環境を整えるのが狙いだという。

日本株を取引する場合、原則として単元株によることになる。
単元株とは、株式を売買する時の最低売買株数であり、
ほとんどの企業が100株に設定している。
つまり、株価が1,000円の場合、最低取引額は10万円ということになる。

10万円ならなんとかなっても、
株価が高いとその100倍の金額には手が出せなくなる。
例えば、ユニクロを展開するファーストリテイリングの株価は2023.8.1現在で35,930円なので、
株を買おうと思ったら350万円以上用意しなければならないことになる。
キーエンスに至っては株価が61,520円なので、600万円以上持っていないと買えない。

一方、アメリカ株は1単位から買うことができる。
例えば、時価総額世界一位のアップルの株価は約200ドルであり、
日本のように100株が単元とされていた場合約300万円必要ということになるが、
1単元から買えるので約3万円あれば参入可能ということになる。

株主が多くなると、企業にとっては事務処理の負担が増すのかもしれない。
しかし、アメリカでやれているのだから、対処する方法はあるはずである。

日本でも、単元株は1,000株から100株に下げられたし、
証券会社の手数料も以前よりはグッと安くなった。
だから、株式投資に参入する障壁は非常に低くなったと言っていいと思う。
それでも、いまだに
「株価が上がっても喜ぶのは一部のお金持ちだけ」
という方がおられる。
それは勘違い、若しくは不勉強ではあるのだが、
下げられる障壁はさらに下げた方が投資家のすそ野が広がるのも確かだろう。

ごく気軽に株式投資ができるよう、
できることはやっていただきたい。

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