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映画評 「Gメン」 [映画評]

最初から最後までハチャメチャな映画。
中途半端にハチャメチャではなく徹頭徹尾ハチャメチャで、
これはこれであり。

そもそも高校生の設定なのに、主演の岸優太さんはじめ、竜星涼さん、矢本悠馬さんといった出演者が二十代後半から三十を超えている。
りんたろー。さんに至っては37歳。
でも、ちゃんとした学生映画ではないのだから別にいい。

ここ数年、夏と言うとヤンキー映画が公開され、
結構ヒットする。
「今日から俺は!!」とか、「東京リベンジャーズ」とか。
本作もその系譜だろうか。
友情や恋がありつつ、勧善懲悪でスカッとする。
コメディ要素が強いのも共通点だろうか。

本作の場合、ストーリーは特にどうでもよく、
その場その場のワチャワチャと俳優さんの怪演を楽しむ映画。
岸優太さんは結構役にはまっていた。
矢本悠馬さんは弾けていた。
高良健吾さん、田中圭さんまで絡んでくるのにはちょっと驚いた。

女優陣も頑張る。
私の大好きな映画「ハケンアニメ!」でいい味を出していた小野花梨さんが、本作ではお下劣キャラで参戦。
同じく「ハケンアニメ!」で主役を張っていた吉岡里帆さんも、吹っ切った演技で盛り上げてくださる。
吉岡さんパートが一番面白かった。
これまた私の大好きな映画「殺さない彼と死なない彼女」で地味子を演じた恒松祐里さんが、今回は暴走族役。
またよき哉。

「Gメン」はハチャメチャだけで押し通す映画。
こういう映画ばかりになったらそれはそれで困るが、
本作は本作で、
邦画の生き残り方としてアリだと思う。

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