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映画評 「夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく」 [映画評]

駄目だ、こりゃ。

邦画が好きで、邦画ばかりを観ている。
その多くがハズレだから、空振りには慣れている。
しかし、本作はそれにしてもひどい。

5月に公開された「おとななじみ」で、初めて「りんくま」こと久間田琳加さんの演技を観た。
その作品で久間田さんは役にしっかりはまっていて、もっと彼女で青春ものを観たいと思った。
本作に足を運んだのも、久間田さんを観たかったから。
役柄を演じ切れていたかというとなんとも言えないが、可憐さは十分に味わえた。

が、いかに久間田さんが可憐でも、映画自体はどうにもならない。
ここまでハラホロヒレハレなものは、年間でもそうあるかないか。

エピソードはブツ切れで、
何かの間違いのように放りっぱなし。
最初は呆れながら観ていたが、
終盤はもう笑うしかない。

いやしかし、それにしてもひど過ぎないか。
何人ものプロが関わって、
金を取って、
劇場公開して、
これはいくらなんでも。

仕方がない、何本も公開されている映画の中から、
わざわざ本作を選んだのは私なのだから。

監督は、「美しい彼」の酒井麻衣監督。
劇場版の「美しい彼」は大ヒットしたが、私は機会を逃して未見である。
本作を観る限り、それは取り返しのつかないことではなさそうだ。
監督はこの出来栄えで「よし」とされているのだろうか。
そうだとしたら、肝が太い、太過ぎる。

主演の白岩瑠姫さんに特に印象はない。
私の大好きな映画「殺さない彼と死なない彼女」に出演されていた箭内夢菜さんが、久間田さんの親友役。
取ってつけたような位置づけだったが、元気な姿を観られてよかった。

「夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく」はヤバい作品。
全くいい意味ではなく、ヤバい。

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