SSブログ

ライザップは自身の結果にコミットできるか [経済を眺める楽しみ]

ライザップは、表題に書いたようなことをあちこちで言われ続けているだろう。
他人様の結果にコミットするより、
まずは自身の経営の結果にコミットしなさいよ、と。

ほんの少し前まで、ライザップは飛ぶ鳥を落とす勢いだった。
本業は、著名人をマッチョにやせさせ絶好調、
どんどん企業買収を仕掛け、
買収先もライザップ流で絶好調。
のはずだった。
また、CMのイメージと裏腹ににこやかで腰の低そうな瀬戸社長も、
信頼感アップに一役買っていた。

しかし、転落も早かった。
好調に転じたはずの買収先の業績が思うように伸びず、
高成長どころか赤字に転落。
ここで発表した2019年3月期決算では、
従来予想が70億円の赤字のところ、実際は193億円の赤字にまで膨らんだ。
結果にコミットできなかったことになる。

20年3月期は、5億円とわずかながら黒字転換を見込んでいるが、
傷ついた信用が取り戻せるかどうかはなんとも言えない。
本業のフィットネス事業はそれなりに順調とされているが、
後先なくどんどん買収してしまうという経営眼だったことがはっきりしているだけに、
本業がずっと安泰かどうかもなんとも言えない。

シックスパッドのMTGも急減速してしまったし、
メルカリへの心配も広がっている。
日本の元気の源となるべきベンチャー企業がこぞって不振に陥ってしまうのは、実に残念だ。
ただ、大切なのはここからである。
急成長企業が壁に当たることは、いつでもどこでも生じることであり、
そこで踏ん張れるかどうかで、企業の未来が決まる。
ライザップの明日はどっちだろう。

nice!(4)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事