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テレ東系「未来世紀ジパング」終了は残念 スタッフの皆さん、ありがとうございました。 [ヨモヤ]

終わると思っていない番組が終わるというのはショックである。
ドラマなら一定の期間で終わるとわかっているし、
バラエティも視聴率次第で早目の終了があるとあらかじめ受け入れているけれど、
長く続いている情報系の番組は、未来永劫終わらないつもりでいるから、
終了を告げられると動揺する。

一日を「ニュースモーニングサテライト」で始める私は、生粋のテレ東ファンである。
火曜夜の「ガイアの夜明け」
水曜夜の「ジパング」
木曜夜の「カンブリア宮殿」
は、帯で予約録画をして、もう何年間も欠かさず観ている。
どの番組もちょっとマンネリ感はあるが、それでも他局の半端な情報番組よりずっと面白くてためになる。

その一角、「未来世紀ジパング」が、9月18日の放送を持って終了した。
心の準備ができていなかった私は、結構動揺してしまった。
これから、水曜の夜、どうしたらいいのか、と思った。
(実際には、次の日の朝、録画で見ることがほとんどなのだが)

この番組の副題は「沸騰現場の経済学」。
世界の各国の生の姿を取材し、そこから日本を見つめ直そうというのが番組の趣旨である。
アメリカ、ヨーロッパなどの先進国より、
アジア、アフリカの知られざる世界を伝えてくれることが多く、
驚かされることもしばしばだった。
そして、スタッフの皆さんのテレビマン魂にしびれた。

成長するアジア各国の影の面、
中国の世界戦略、
アフリカの光と闇、
などなど、他局の番組より、ずっと掘り下げた内容を伝えてくれていた。
香港の「民主の女神」こと、アグネス・チョウさんのことも長期にわたって取材をしていた。

終わってしまうのが残念でならない。
メインパーソナリティーのSHELLYさんが言っていたように、本当にまたいつか会いたいものである。
それまで、スタッフの皆さん、しばしの休息を。
8年間、お疲れさまでした。
本当にありがとうございました。

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映画評 「記憶にございません!」 [映画評]

若い人はあまり知らないかもしれないが、
1970年代の中ごろ、「ロッキード事件」という大騒動があった。
最終的に、元首相の田中角栄氏の逮捕にまで行きつくこの疑獄において、
主要な役割を果たしたとされたのが、日本のフィクサーなどと呼ばれていた小佐野賢治氏であった。
そして、小佐野氏が国会の証人喚問で再三繰り出された、
「記憶にございません」
という言葉は、子供も使うような流行語となった。
三谷監督の最新作「記憶にございません!」も、当然このことを踏まえているだろう。

三谷監督の前作「ギャラクシー街道」は、
シュールというのかナンセンスというのか、とにかく一般の人にはわかりにくい内容で、興行的に失敗した。
それから4年。
本作は、ベタベタのコメディ。
三谷監督らしい作品で、期待に応える内容になっている。

嫌われ者だった総理大臣が記憶を失い、善人となって生まれ変わる、という設定は、
誰が見ても斬新ではない。
王道コメディと言っていい。
だからこそ、安心して笑うことができる。
私が観に行った回でも、何度も笑いが起きていた。

デビュー作である「ラヂオの時間」で感じたような、
ワクワク感、ドキドキ感はない。
予定調和の連発で、伝えたいメッセージらしきものも平板。
それを不満に思うか、
コメディとして純粋に楽しむかは、それぞれだろう。

三谷さんらしく脚本はしっかりしていて、登場人物の造形も豊かだが、
主人公の総理大臣の豹変ぶりに説得力がないのが残念至極。

出演者は、みな楽しそうに役割を演じていた。
石田ゆり子さんのコメディエンヌぶりは見どころの一つだし、
斉藤由貴さんも愉快。
吉田羊さん、木村佳乃さんの怪演ぶりも痛快。
個人的には、宮澤エマさん演じる通訳がツボで、このパートがずっと続くことを願った。

「記憶にございません!」は、安心して楽しめる娯楽作。
大人のツボを刺激してくる。
熱量は少なめだが、まあ、そこまで望まなくてもいいか。

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今年はこれぐらいにしといたるわ(池乃めだかさん風に) ~ 9月の計測は106キロ ~ [55歳125キロプロジェクト]

令和2年、西暦2020年向けた個人的プロジェクト。
「55歳過ぎの腰痛持ちが、125キロの速球を投げるプロジェクト」。
2020年の8月以降に125キロを投げるのが目標である。

今年は準備の年として、
7月95キロ、8月100キロ、9月105キロくらいで行くスケジュールを立てた。
全力で投げて身体を壊しては来年につながらないから、肩を作るだけの年にする方針である。
6月が92キロ、7月99キロ、8月102キロと数字の上では順調だったが、
8月の段階で道のりの険しさを実感した。
このまま肩を作るだけでは、絶対に125キロには到達しない。
鍛えなければ。
まあ、当たり前のことだが。

トレーニングをしなければならないことを痛感したが、
お腰様のお加減を伺いながらなので、無理はできない。
とにかく走るだけでてきめんに症状が出るので、下半身を鍛えるのは難しい。
腹筋も、上体起こしなどやろうものなら、こちらも即座にお腰様の逆鱗に触れる。
となると、なんとかできるのは腕周りと胸筋と背筋である。
先月から、コツコツと始めた。
ただし、これらの筋トレも、腰で踏ん張るとよくないことが起こるので注意を払いながらである。

通常、筋トレの効果が出てくるのは2~3か月後と言われる。
だから、8月からの筋トレの効果が出るはずもないが、一応計測してみた。
結果がこちら。
DSC_0483.jpg

誤作動がやたらとあるが、最速は106キロ。
今年は全力投球しないと決めており、余力は残している。
しかし、全力投球したからといって、あと15キロ以上上がるとはとても思えない。
道のりは険しい。

これから秋、冬にかけてフォームを見直そうと思う。
同じ筋力でも、フォームを直せば5キロくらいは上がるのではないかと夢想しながら。

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映画評 「グラフィティ・グラフィティ!」 ~敬意を込めて、厳しいことも少々~ [映画評]

世の中的には、ほとんど知られていないながら、映画を作り続けている方々がおられる。
実際に携わったことがないので、よくわからない部分も多いが、
映画を作るということは、本当に大変だと思う。
手間もかかるし、時間もかかる。
人手もかかる。
作っても観てもらえるかどうかわからない。
しかし、そんな苦しい思いをしながらも、映画を作り続ける方々がおられる。
映画にはそれだけの魅力がある。
「今に見てろ」
と歯を食いしばりながら映画を作っている皆さんの作品が、
少しでも多くの人たちの目に触れることを祈っている。

今作「グラフィティ・グラフィティ!」を撮られた松尾豪さんも、自主映画を作り続けておられる方の一人。
世間的には無名の存在だろうけれど、いろいろつてがあって私はいろいろな作品を観させていただいてきた。
「愛を込めて壁ドンを」「ケータイの中の山田」
といった作品では、ハートフルコメディを、
「UNDER M∀D GROUND」
ではアクションを、
そして、各種のアニメ作品も手掛けておられるという俊英である。

「グラフィティ・グラフィティ!」は上映時間30分の小品。
グラフィティ(落書き)に魅せられた女子高生と、
店のシャッターに落書きされて激怒するオヤジの闘い(?)が描かれる。

簡単な構図であり、出演者もわかりやすく演じているので、すんなり物語に入れる。
松尾監督の演出力+映像テクニックもあり、エンディングまで一直線に見られる。
毎回クオリティの高い作品を出し続けられる松尾監督と松尾さんを支えるスタッフの皆さんに脱帽である。

機会があれば、是非ご覧いただきたい、
で締めようかと思い、
あれこれ迷ったのだが、
松尾さんを含めスタッフ、出演者の皆さんもこの作品を真剣勝負で作られただろう。
であれば、こちらも真剣に応えさせていただくのが正しいと思ったので、
あえてよくないと思った点も書かせていただく。

物語が、なんとも弱い。
そもそも、主人公がグラフィティにはまる理由にうまく共感できない。
実際の生活では、なにかにはまることにまっとうな理由などないことも多いが、
映画ではそこをきちんと伝えて欲しい。
短い作品であればあるほど。
同じように、主人公がグラフィティから離れる理由も、どうもしっくり来ない。
ここらがすとんと落ちていないので、ラストでエクスタシーが得られなかった。

主人公と対峙するオヤジの設定もあれでよかったか。
もう少し奥がある設定にした方が深みが出たように思う。
ベタな設定にはなるが説得力は増す。
これは好みの問題かもしれないが。

作り手としては、あまり観る方におもねり過ぎたくないという思いがあったのかもしれない。
描き過ぎないように注意されたのかもしれない。
私には、寸止めにならず、かなり前で止まっているように思えた。

また、この作品からは作り手の思いをうまく受け取れなかった。
映画を撮る以上、
こういう絵を撮りたい、
こういう思いを伝えたい、
若しくは、
とにかく人を喜ばせたい、
とにかく人を泣かせたい、
といった動機があるはずだと思うのだが、それが伝わってこなかった。
それが、
グラフィティの素晴らしさ、ということであればもっと違う方法があったはずだし、
諦めない気持ち、ということであれば物語は違う展開でよかったはずだし、
とにかく喜ばせたいということならばもっと喜ばせてもらいたかった。

いろいろ書いてしまった。
全く言うまでもないことだが、私がそう思ったというだけで、これが正しいわけでもなんでもない。
実際、上映会に足を運ばれた方のほとんどは、好意的な評価をされたという。
さらに、本作は、国内最大級のインディーズ映画祭である田辺・弁慶映画祭に入選したというから、評価の輪が広がってもいる。
こののち、大きな映画館でかかることもあるかもしれない。
その時は、是非皆さんの目でご覧いただきたい。
若い才能の登場に立ち会えるのは、本当に幸せなことだから。
観ることで成長に少しでも役立てるのなら、本当に素敵なことだから。
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がんばれ喫茶店 しっかりして喫茶店 [ヨモヤ]

「喫茶店(カフェ)」の倒産が増加している、というニュースがネットに掲載されていた。
なんでも、過去20年で年間最多を記録した2011年に迫る勢いなのだそうだ。
喫茶店への逆風になっている要素は、
・大手コーヒーチェーンの出店攻勢
・コンビニによるコーヒーの人気
・「タピオカドリンク」ブームなど新しい飲料の出現
・缶コーヒーの進化
といったことが挙げられている。

私は喫茶店が好きだ。
初めての駅に降りたら、
駅前の繁華街を一通り回り、
本屋と喫茶店を探し、時間があれば入る。
ゆっくり流れる時間が愛おしくなる。
だから、喫茶店がなくなってしまうのは寂しい。
この頃は、駅前にスターバックスやドトールといったチェーン店があり、
地元の喫茶店は無くなってしまったという駅も少なくない。
それは、実に味気ない。

この10月に消費増税が実施されるが、
喫茶店には基本的に軽減税率は適用されない。
コンビニのお持ち帰りコーヒーが8%になるとすれば、さらなるピンチの到来かもしれない。

私は、個人経営の喫茶店に残ってほしいと心から思っているが、
一方でもう少し頑張ってほしいとの気持ちもある。
地方に行くと、
「昔ながらの」と言えば聞こえはいいが、
破れたシートをそのままにしている店や、
メニューに何の工夫もしていない店、
全くいただけない接客をしている店などが散見される。
コーヒーの味も、コンビニに負けている。
これでは、残って行けないのも仕方がないと思えてしまう。

大手が出てきたらしょうがないではなく、
大手を跳ね返すお店であってほしい。
時代におもねる必要はない。
その店の良さを磨いていただければいい。
もし、「なんのとりえもない」と店主自ら思われているのであれば、淘汰されても仕方がない。

がんばれ喫茶店。
しっかりして喫茶店。

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映画評 「いなくなれ、群青」 [映画評]

本作は、河野裕の同名小説の映画化。
ちなみに「群青」とは、鮮やかな藍青色である。
映画の終盤、タイトルの意味が分かり、
「いなくなれ」
という語調と、本当の思いとのギャップに心動かされる。

あまりヒットしていないようだが、なかなかの映画だった。
ラノベっぽい世界観で物語は進み、
登場人物の行動も一つ一つ現実離れしているのだが、
突拍子もない設定であるこの映画においては、そのことが興覚めにはつながらない。
出演者が綺麗すぎるのだが、それもこの映画の中では許される。
爽やかで、少し苦い青春映画に仕上がった。

ただし、この映画の評価を難しくしているのは、主演二人の演技だと思う。
横浜流星さんと飯豊まりえさんの共演なのだが、お二人とも演技が微妙である。
率直に言うと、あまりよろしくない。
説明文的な言葉が多いので仕方がない面もあるが、
特に長めのセリフのとき、しっくりこない感じが募る。
青春映画であり、青春時代は流ちょうにしゃべるものでもないが、
それにしても。
神木隆之介くんと二階堂ふみさん、
とかいった顔合わせだったらどうだっただろう。
映画を観ながら、別の俳優さんだったらどうだろう、と思うことはあまりないので、
その意味ではお二人の起用はあまり成功したとは言えなさそうだ。
クライマックスにも、もう一工夫あれば、
遅れてきた2019年夏の快作、
となったのだが。

「いなくなれ、群青」は、夏に観るにふさわしい青春映画。
うじうじめそめそするのも青春、
突っ走るのも青春である。
もうワンパンチ欲しかったが、楽しめる作品になっている。

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映画評 「タロウのバカ」 [映画評]

今年最大の衝撃作、
今年最大の問題作、
といった評が並ぶ今作。
菅田くんが出てるから、
といったノリで観に行くと火傷する。
それも結構重めの。

なんでも大森立嗣監督がデビュー前からあたためてきたオリジナル脚本を映画化したものなのだそうだ。
それだけに、監督としてもいつも以上に気持ちを込めた作品になっているのだろう。
しかし、だからといって傑作になるとは限らない。
そこが難しいところである。
映画ファンとしては、力作が見たい。
そして、本作は間違いなく力作である。
だが、それが上手くはまっているかと言うと、正直なところそうは思えない。

最初のシーンからして、心底衝撃的である。
役者ではなく、生身の重度障害者の方が出演されている。
しかも、相当ヘビーなシーンで。
さらに、ダウン症のカップルもかなり重要な役どころで出演している。

こうした方を映すのは、一般的にはタブーだろう。
それも、この映画では、美しい存在としては描かれていない。
監督の覚悟が思い知れる。
しかし、繰り返すが、だからと言って、作品自体がいいものに仕上がったかどうかは別物である。
衝撃作、問題作だからといって、いい映画とは限らない。
もちろん、いわゆる「くその役にも立たない」と言われるような映画よりは、何万倍もいいが。

主人公は3人。
YOSHIくんが演じる学校に行ったこともないという少年と
菅田将暉くんと仲野太賀さんが演じる高校生。
若手俳優のトップを突っ走る菅田くんと、
演技派としての信頼厚い太賀さん。
しかし、その二人を押しのけてYOSHIくんがすごい。
私は全く知らなかったが、16歳のYOSHIくんは、モデルであり、ミュージシャンであり、アーティストであり、
といったマルチな才能を発揮している少年らしい。
この映画は、YOSHIくんの演技に引っ張られているところが多分にあった。

「タロウのバカ」は、大森立嗣監督による魂の一作。
軽い気持ちで観に行くのはお勧めできないが、
表現をがっちり受け止めてみたいという方は勇を振るって足をお運びいただきたい。
救いも何もないキツイ映画だが、
描きたいものが描かれている。

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内閣改造を批判されるのも結構だが、野党への期待がないことをよく噛みしめていただきたい [ヨモヤ]

第4次安倍再改造内閣が発足した。
小泉進次郎氏の環境大臣への起用が目玉だが、それ以外は正直、地味な構成。
個々のポストにスペシャリストが割り振られた感もあまりない。
また、大臣がコロコロ変わるのも、あまり好ましいと思えない。

しかし、野党の皆さんの批判を聞いていると、こちらもどうかなあ、と思えてしまう。
野党の方々は、
「でがらしお友達内閣」
「国民不在のお友達・側近重用内閣」
「何を目指し、何をやりたいのか全く分からない。期待感も高揚感もない改造」
「突っ込みどころ満載」
などなど、言いたい放題である。
内閣と言えば、我が国の代表なのに。

批判するのが野党の仕事と心得ておられるようなので、それはそれでいいとして、
例えば、
財務大臣は○○党の誰それさんにやってもらいたかった、
外務大臣を○○党の誰かれさんがやれば変わるのに、
といった感情が国民の間に全くわかないのは寂しい限りである。

共同通信社が第4次安倍再改造内閣発足を受けて行った全国緊急電話世論調査によると、
安倍内閣の支持率は55.4%となり、8月の前回調査から5.1ポイント上昇したという。
もちろん、新内閣へのご祝儀ではあろうが、代わってほしいと思える野党がいないがゆえに、
期待を高めるしかない面もある。

与党に拮抗する野党勢力がないのは、日本国民にとって悲劇的である。
野党の皆さんにとって悲劇的なのではなく。

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株がスルスル上がっている [経済を眺める楽しみ]

11日の東京株式市場で日経平均株価は続伸。
これで、いつの間にやら7日連続の上昇となり、終値は21,597円。
心理的節目と言われた21,500円を上回り、1カ月半ぶりの水準を回復した。
ほんの少し前まで20,000円割れも覚悟するような水準だったが、1週間でかなり盛り返した。

上昇の理由としては、
米中貿易交渉の進展期待、
円安方向への為替相場、
などが挙げられている。
しかし、どちらも株価上昇の理由としては説得力が弱い。
経済の先行きへの過度な悲観が後退した、
といったあやふやな理由なのかもしれない。

業種別でみると、鉱業、証券、銀行、石油、
といったところが買われているようだ。
景気を先取りする狙いと、
出遅れていたところを拾っておく流れだろうか。

全体的にさえないイメージの今年の株式相場だが、
年初は20,000円割れの水準だったのだから、
まあまあと言えばまあまあである。
消費増税とそれによる消費減が心配だが、
株式市場にそれは織り込まれているものと願いたい。

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残念ながらほぼ誰からも惜しまれない日産・西川社長の降板 [ヨモヤ]

日産自動車の西川広人社長兼CEOが辞任を発表された。
ご本人が
「社内調査は一段落し、次のステップにいくことができた。SARの件も調査してもらい、決着がついた。大きな節目と思っている」
と辞任の理由を語られたが、事実上の解任であるのは周知のところである。

日本経営者史上に残る稀代のカリスマ、ゴーン氏の後ということで、難しい面があったのは確かだろうが、
西川社長の手腕を評価する声はとんと聞こえて来なかった。

経営者であれば、その業績で手腕を証明するしかないのだが、
2019年第1四半期の売上高は前年同期比で12.7%減、
営業利益は同98.5%減の16億円、
当期純利益は同94.5%減、
だった。
この時期が底というならまだいいが、最近もあまりいい話は聞かない。

せめて、ガバナンス面ではゴーン氏の負の遺産を一掃している、といった形であればまだしもだが、
漏れ聞こえてくるのは不協和音ばかり。
そこへ持って来て、
SAR(ストック・アプリシエーション権)でかさ上げされた報酬をもらっていたとあっては、
辞めない選択肢の方が奇異だった。

心配なのは、今後の日産である。
「家貧しくして孝子顕る」
という言葉があるように、厳しい状況になった組織には誰か救世主が現れたりするものだが、
日産からはそうした様子がうかがえない。
誰もいないはずはないが、それが見えてこない。

はたから見ていると、
今立ち上がらないで、いつ立ち上がるのか、という感じである。
いや、きっと立ち上がっている人はいるのだろうが、表に出てこないのだろう。
しかし、時は来ている。

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