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人事異動の季節 [ヨモヤ]

国民栄誉賞を受賞された松井秀喜さんは、プレーだけでなく、その人柄でも多くの人を魅了された。
ヤンキースを離れた後も、ニューヨークのファンに愛され続けたことは有名である。
ただ、個人的には一度も日本代表としてプレーされなかったことが引っかかっている。
選ばれなかったのではなく、自らプレーしないことを選ばれた。
イチローも、松坂も、ダルビッシュも、上原も、大谷も、
みんな日の丸のもとに集って死力を尽くした。
松井さんがそこを避けられたことは残念である。

さて、松井さんの信条としてよく知られる言葉に、
「自分のコントロールできることに集中する」
というものがある。
自分がどうこうすることのできないことに神経を使うより、
できることをしっかりやることに専念した方がいい、
ということであろう。

4月は人事異動の季節である。
企業も役所も、悲喜こもごもだ。
いや、こもごもではあっても、悲とか、怒とか、嘆の方が多いだろうか。
働く人の多くは、
「人事担当は何もわかっていない」
と愚痴る。
しかし、気持ちはわかるが、何もわかっていない人事担当はいないだろう。
すべてをわかっている人事担当がいないだけで。

「なんであいつが」
「どうして俺ばっかりが」
と嘆きたくなることもあると思う。
その気持ちもわかるが、自分以外の多くの人も同じように感じていることは覚えておきたい。

ここで松井さんの言葉に還ってくるのだが、
もし人事が自分にコントロールできないことなのだとしたら、
あまりくよくよ考えても仕方がないように思う。
置かれた場所で咲くしかない。
そうは言っても、仙人ではあるまいし、自分の処遇が最高に気になるのが普通だが、
それを引きずってみても仕方がない。
受け入れるしかないのなら、粛々と受け入れるしかない。

4月1日から、新しい職場で働かれる方も多いだろう。
人事異動は、進級や進学、クラス替えのない社会人にとって、環境が変わり新鮮な気持ちになれる機会でもある。
新しい仕事は不安だし、
新しい処遇が不満でもあるかもしれないが、
もう決まったことなら、楽しまなければ損である。

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