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映画評 「青くて痛くて脆い」 [映画評]

吉沢亮くんと杉咲花さんという、今をときめく2人のダブル主演作。
予告編を観て、どんな話だろうと気になり、
映画の前半でも、ところどころ首を傾げつつも、先の展開に引き込まれた。
しかし、あれ、中盤辺りから思わぬ方向に話が流れ・・・。
意表をつかれる展開は、それはそれでいいのだが、面白い方向ならねえ。
何の話だかわからなくなり、
わかってからは「はら?」という感じ。

「二十世紀少年」的な大きな物語かと思いきや、極小の箱庭スペースのお話。
スケールの小ささに加え、
頭の中に「?」マークが点滅し続けた。

原作は、住野よるさんの小説。
青春サスペンス、という触れ込みだったがサスペンス感はなし。
「はにゃ」感はあったが。

若い頃によくある、違和感や勘違い。
傷つきたくないという思いから来る逃避とその裏腹の憎悪。
描きたいことはわかるのだが、映画として成立しているかというと別物。
うまくいかなかった、というのが本当のところだと思う。

吉沢くんは情けない役ではあるが出ずっぱりなのでファンにはいいかも。
杉咲さんの役は、ちょっと理解が難しい。

よかったところはなかったかと振り返ると、
森七菜さんの歌が聞けたこと。
でたらめな感じで歌っているのだが、心地よかった。
今年の夏のイチオシ映画「君が世界のはじまり」を引っ張った松本穂香さんが、今作では脇で肩の力を抜いて演じられていた。
「氷菓」で福部里志役を演じられた岡山天音くんも元気そうだったし、
「ちはやふる」に出ていた清水尋也くんもはつらつ。

「青くて痛くて脆い」は、難しい設定に挑んで玉砕してしまったような感じ
吉沢くんと杉咲さんでのこの感じは、ちょっと残念であった。

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