SSブログ

少し見直した日本アカデミー賞 [映画評]

真面目に日本映画を観ている人の多くは、日本アカデミー賞に重きを置いていないと思う。
理由は単純で、選考がひどいからである。
去年の「新聞記者」にはガッカリしたが、
今年の「Fukushima 50」の大量ノミネートにも力が抜けた。
「男はつらいよ お帰り 寅さん」をノミネートするのも、一体どういうことなのか。
男優賞、女優賞についても、選ぶべき人をさっぱり選んでいないように思える。
今年だけではなく、選考に疑問符が付くのはいつものことである。

ここで開催された授賞式にも、正直、まったく期待していなかった。
しかし、最後まで観終わって、少し見直した。
日本アカデミー賞、うん、これはこれで。

選考にはいろいろ言いたいことはあるが、「ミッドナイトスワン」が最優秀作品賞を獲得したのはよかった。
突っ込みどころや「あれ?」と感じるところもある映画だったが、
熱量の高い作品が評価されたのは、映画ファンとしても嬉しい。

主演女優賞を獲得された長澤まさみさんの、映画に対する思いがあふれるスピーチもよかった。
美しい涙に魅せられた。

女優さんたちの華やかな姿、
男優さんたちの粋な振る舞い、
夢のある空間でもあった。

うん、いろいろ言いたいことはあるけれど、
日本アカデミー賞、これはこれで。

ゴールデンタイムで、きらびやかな空間で、映画の話題に浸れる。
日本アカデミー賞ならではである。
もう少し選考をちゃんとしてほしいとは思うが、
まあ日本アカデミー賞、これはこれで。

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事