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春はセンバツから ~選手宣誓に心震える~ [ヨモヤ]

こんなことを言うと、他のスポーツファンには怒られるのかもしれないが、
日本において野球は特別な存在だと思う。
プロスポーツとして長く人気を保っているし、
甲子園は他の学生スポーツとはまったくレベルの違う注目を集める。

野球を続けるのは、なかなか大変だ。
注目度が高いことに加え、
用具を揃えるだけでも他のスポーツより費用が掛かるし、
強い高校に入れば遠征やらなにやらでさらに負担は増す。
だから、選手たちの意識も少し違ったものになる。

そうした意識が悪い面に出ることもあるが、いい面でのプライドとして現れることもある。
2年ぶりに始まったセンバツにおける仙台育英高校キャプテン、島貫丞選手の宣誓を聞いて、
改めて野球っていいな、と感じた。
「いや、それは、あなたがもともと野球ファンだからだよ」
というツッコミもありそうだが、まあそのとおりかもしれない。

宣誓の最初のフレーズは、
「今日ここに、高校球児の憧れの舞台である甲子園が、戻ってきました。」
である。
甲子園が戻ってきた。
嬉しい言葉である。

そして、コロナで揺れたこの1年を振り返り、3つの言葉を連ねる。
「感謝 ありがとうございます。
 これは出場校全ての選手、全国の高校球児のおもいです。
 感動 喜びを分かち合える仲間とともに、甲子園で野球ができることに感動しています。
 希望 失った過去を未来に求めて。希望を語り、実現する世の中に。」

野球ができる喜び、甲子園の土を踏めたことへの感謝。
ここに至るまでに、多くの大人たちが人知れず苦労を重ねたことをちゃんとわかっている。
心が震える感動。
先を見る希望。

続けて宣誓では、震災からの10年を振り返る。
そして、
「これからの10年。私たちが新しい日本の力になれるように、歩み続けます。」
と決意を語る。
君たちの10年を楽しみにしている。

締めはこちら。
「春はセンバツから。穏やかで鮮やかな春、そして1年となりますように。
 2年分の甲子園。一投一打に多くのおもいを込めて、プレーすることを誓います。」

正直なところ、センバツは夏の甲子園と比べると盛り上がりに欠ける。
キャッチフレーズとして「春はセンバツから」と言われても、今一つしっくり来ない気がすることもあった。
しかし、2年ぶりのセンバツを見ていると、やはりいいものだなと思う。
素敵な1年に向けて。
春はセンバツから。

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