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過去の緊急事態宣言中、株価は上昇した [ヨモヤ]

3回目の緊急事態宣言となった。
誰もがいろいろな気持ちを抱えていると思うが、受け入れるしかない。
人生が変わってしまう人もおられるかもしれないが、なんとか乗り越えていくしかない。
誰を恨んでもしかたがない。

緊急事態宣言が経済に与える影響はどうか。
言うまでもないことだが、プラスであるはずがない。
経済活動を大幅に制限するのだから、お金が回らなくなる。
蓄積されたダメージが増幅されて効いてきてしまう可能性もある。
出さずに済むのなら出さない方がいいに決まっている。

しかし、こと株価に関して言えば、少なくとも過去の結果を見る限りでは必ずしもマイナスではない。

まず1回目の緊急事態宣言は、2020年4月7日から5月25日までだった。
この間の日経平均の推移を見ると、
4月6日の終値18,576円が、
5月25日の終値は20,741円となった。
つまり、期間中で金額にして2,100円、率にして10%を超える上昇となった。

2回目の緊急事態宣言は、2021年1月8日から3月21日まで。
この間の日経平均の推移を見ると、
1月7日の終値27,490円が、
3月21日は日曜日だったので、19日金曜日の終値を見ると29,792円となった。
期間中で金額にして2,300円、率にして8%を超える上昇となった。
過去の緊急事態宣言中は、2回ともかなりの上昇を見せたことになる。

もちろん、だから3回目も上昇するとはならない。
特に1回目の上昇は、大きく沈んだあとのリバウンド局面でもあった。
今回は、すでにかなり上昇のエネルギーを使い切った後なので、また上がるかどうかはなんとも言えない。
しかし、過去の例から言えることは、緊急事態宣言が出ることがイコール株式にマイナスになるわけではない、ということである。
株式市場は常に先を見る傾向にあるので、株価にマイナスの影響を与えないということは、
中長期的に見れば緊急事態宣言は経済全体にもプラスの面もあるということになるのだろうか。

ワクチンの供給が遅れていることもあり、
日本のコロナ対策はすべてにおいて失敗しているように感じている方も少なくないだろう。
しかし、ワクチン接種がかなり進んでいるアメリカでは、今でも一日7万人もの感染者が出ている。
日本ではその10分の1以下の約5,000人である。
アメリカが特別というわけではなく、フランスも1日3万人以上、ドイツも2万人以上である。
延べの感染者数や死者数も、日本の数字は先進国の中で最低水準を保っている。
ワクチン接種が先進国で最低水準であることから、なにもかも悪いように受け取られがちだが、
そうではないことは改めて理解しておきたい。
一人一人の頑張りに胸を張りたい。

なぜこんなことになってしまったのか、
と嘆きたい気持ちは誰もが持っていると思うが、
全く先が見えないわけではない。
誰かを恨むより、
希望を持って進みたい。
もちろん、反省すべき点、検証しなければならない点は、しっかり振り返る必要があるけれど。

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