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映画評 「窓ぎわのトットちゃん」 [映画評]

「窓ぎわのトットちゃん」が出版されたのは1981年のこと。
今から40年以上も前のことになる。
日本国内での累計発行部数は800万部を突破し、「戦後最大のベストセラー」とされている。
当時、私も読んだ。
面白く読ませてもらったし、犬の耳の裏のにおいをかぐところに共感した。

本が売れてから何十年も経っているので、
時期を逸している感は半端ない。
それでも、あの本の面白さを映像で表現できればきっと楽しい映画になる。

と思っていたのだが、ふうむ。
原作は楽しく面白かったのだが、
映画になるとなんだか違う。

トットちゃんがあまり魅力的に感じられないし、
全体的にどうにも説教臭さが漂う。
とってつけたような反戦感も心に届かない。
いや、もっと自由で奔放なお話だったはずなのに・・・。

声の出演は、トットちゃん役が大野りりあなさん、小林先生役が役所広司さん、
バイオリン奏者であるトットちゃんのパパ役が小栗旬さん、ママ役が杏さんなど。
役所さんはもちろんお上手なのだが、
役所さんの顔が浮かんで来てしまうきらいあり。

トットちゃんは、映画の中でも勝手気ままな存在であってほしかった。
道徳とは遠いところで。

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