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虻蜂取れる紅白もあるのでは [ヨモヤ]

2023年の大晦日に放送された『第74回NHK紅白歌合戦』の視聴率が発表された。
関東地区の平均視聴率は、
第2部で31.9%とこれまでの最低記録34.3%を2.4ポイント下回り過去最低、
第1部も29.0%と、これまでの最低30.6%を下回った。
30%を下回るのは、紅白が2部制になって以降、初のことらしい。

それでもこのくらいの数字を取れば、
視聴率が伸びない時代にまずまずではないかと思う方もおられるだろうが、
サッカーのワールドカップや野球のWBCなどでは40%を超える視聴率を取るので、
要は内容次第とも言える。
視聴率が持続的に下がっているのは、
それなりの内容になっているからと考えるのが普通なのだろう。

今回の紅白の大きな特徴は、旧ジャニーズ系の歌手を一組も出さず、
その代わりと言っては何だが、
K-POP系のアーティストを数多く出演させたことだろう。
それぞれに見れば十分に個性的なのだろうが、
ああも次々見せられると、ちと食傷してしまった。

けん玉やドミノなどは、
ああでもしないと興味をつなげられないからという苦肉の策ではあろうが、
歌番組の品格を下げていることは間違いない。

低迷した視聴率の一方、
SNSの評判は概ね好意的だったとも言う。
特に、YOASOBIの『アイドル』は喜ばれたようだ。
私も、観る前はガチャガチャするだけにならないか心配していたのだが、
コラボした面々が素晴らしく、
圧巻のステージになった。
紅白の底力を味わった。
しかし、そういうシーンが多かったわけではない。

NHKのスタッフが欲しかったのは、
SNSの評価もさることながら、
単純に視聴率だろう。
今どき視聴率に一喜一憂するのはおかしいかもしれないが、
紅白が数字にこだわるのは宿命である。
そしてその視聴率は、決して望んだレベルではなかっただろう。

人選も含め、
歌番組としてできることはもっとほかにもあるのではないか。
数字と内容の両方を追うこともできるのではないかと思うのだが、
それは甘いのだろうか。

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