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名目GDPで日本を抜いたドイツも喜べなさそう [ヨモヤ]

経済の大きさを測る指標として一番わかりやすいのがGDP。
さらに、比較がしやすいのが名目GDP。
長く世界2位だった日本は、
10年ちょっと前に中国に抜かれ、ここのところ3位だった。
ただし、その地位もどうやら危ういようだ。
2023年の名目GDPでドイツに抜かれることがほぼ確実視されている。

通常、GDPの逆転は、
抜く側の成長が抜かれる側の成長を上回ることから起きる。
しかし、今回の逆転はそうではない。
日本の2023年の実質GDP成長率見込みは+1.7%。
2022年の+0.9%を大きく上回っている。
一方、
ドイツの2023年の実質GDP成長率は‐0.3%。
2020年以来のマイナス成長に落ち込んでいる。

2023年がマイナス成長になるのはG7ではドイツだけ。
ユーロ圏の足を引っ張る形にもなっている。

そんなドイツのGDPがなぜ日本を抜くのかというと、
日本は円安によりドル換算の値が下がり、
ドイツはインフレによって総額が嵩増しされるからである。

こうした実態がわかると、
ドイツも決して喜べないだろう。
もちろん、抜かれた日本が開き直っている場合ではないけれど。

これから先も、日本のGDPが伸びていくことは考えにくい。
成長至上主義に異を唱えるために
GDPの伸びを意味がないものと割り切ってしまうのも違う気がするが、
一方で別な価値を探すべきであるとも思う。

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