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こんなときこそ観たい 元気・勇気が出る日本映画 [映画評]

どんな苦しいときも元気があれば道は開ける、
と信じている人は少なくないと思う。
しかし今は、「元気を出すこと」さえ、ためらわれる状況である。
声を掛け合ったり、肩をたたいて励まし合ったりもできない。
これは苦しい。
家にいる、ということが唯一できることになっている人も多いだろう。
家にいるしかないのなら、せめて元気が出る映画を観て、活力を得ていただきたい。
元気が出る日本映画を5本ほど紹介するので、よろしければ参考にしてください。

まずは、「ピンポン」である。
曽利文彦さんの初監督作。
脚本は、「GO」に続く映画2作目となった宮藤官九郎さん。
ペコ(窪塚洋介さん)、スマイル(井浦新さん)、ドラゴン(中村獅童さん)、
チャイナ(サム・リーさん)、アクマ(大倉孝二さん)、
の5人の卓球選手の群像劇。
それぞれにドラマがあり、痛く、熱く、燃える。
松本大洋さんの原作漫画が最高だが、映画も負けず劣らずすばらしい。
大好きで、大切な映画。

続いて、「Bの戦場」。
Bとはブスのことで、ガンバレルーヤのよしこさんが主演。
ブスしか好きになれない速水もこみちさんがお相手。
コメディ映画であり、わかりやすい笑いが盛り込まれているが、
観る側の期待にばっちり応えてくれる脚本と演出がすばらしい。
ホロリとさせるところあり、気持ちが高まるところあり、最高のエンディングもあり。
「人はそれぞれ」
「見ている人はきっといる」
といった道徳的なことを、説教臭くなく見事に伝えてくれる。
観終わったら笑顔になっているはず。

続いて、「ちはやふる 上の句」。
「ちはやふる」が好きで好きでたまらない私だが、中でも珠玉は第一作の上の句。
主演は、名実ともに若手女優のトップである広瀬すずさんだが、
映画の中での中心的な役割は三部作でそれぞれ違う。
上の句では、最も地味な存在である机くんにスポットが当たり、その葛藤に胸が熱くなる。
名セリフも満載で、日本で暮らすならこれは観ておかないと。

アニメからは「サマーウォーズ」。
日本が、世界が危機に陥っている状況は、現実ともダブる。
前作『時をかける少女』で注目を集めた細田守監督の作品。
何度見てもそのたびに発見があり、
何度見てもそのたびに熱くなり、
何度見てもそのたびにドキドキする、
まさに傑作。
主人公である健二くんの成長物語であるが、
栄ばあちゃんの言葉が心にしみる。
「あんたならできる」。

最後に「百円の恋」。
日本版、女性版ロッキーとでも言うのだろうか。
しかし、本家ロッキーにあったようなどこかほんわりした感じはなく、
描かれるのは底辺のキッツイ世界。
主役のダメダメ女を演じる安藤サクラさんがすさまじい。
女優魂というレベルを超え、鬼気迫るものがある。
しんどい映画だが、勇気をもらえるという点では、これ以上の作品は滅多にない。

以上、5作品を紹介させていただいた。
よろしければこのゴールデンウイーク中にでもご覧いただき、
元気を注入されてはいかがだろう。

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