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おめでとうございます NEC過去最高益 [経済を眺める楽しみ]

コロナの影響で、多くの企業の業績が落ち込んでいる。
航空業や観光業にとっては過去最大と言えるほどのピンチだし、
飲食業やサービス業も窮地に追い込まれている。
スーパー、ドラッグストアといった一部の小売業のほか、
巣ごもり消費関連やそれに伴う運送業は好調のようだが、
そうした業種は一握りだろう。
今は、コロナの感染を収束させるのが最優先課題だが、
その後はいかに経済を立て直していくかが大きなポイントになる。

そんななか、日本電気(NEC)が過去最高益を達成する見込みであることが報道された。
連結純利益が前期比2.5倍の1,000億円となり、従来予想(63%増の650億円)から上方修正となったのである。
2020年3月期だから、4月以降の緊急事態宣言下の業績は含まれていないが、
それにしても立派だと思う。
コロナ禍で暗いニュースが多いなか、いい知らせだった。

増益の原因は、
企業などのIT投資が堅調に推移したこと、
「ウィンドウズ7」のサポートが終了し、パソコンの更新需要が増加したこと、
などが挙げられているが、NEC自体の努力も大きかったと思う。

1980年代からしばらくの間、NECは「PC-9800シリーズ」パソコンで市場を占拠した。
当時、パソコンと言えばキュッパチで、作れば売れる状況だった。
また、2000年前後には、ITバブルで随分はやされた。
しかし、それ以降は長い低迷の時代が続いた。
パソコンは、一気にシェアを失い、
半導体でも存在感を示せなくなった。
近年は、影が薄い存在になっていたと言わざるをない。

それが、ここへ来ての復活である。
過去最高益と言っても1,000億円という数字は、海外メーカーはもちろん、
国内勢と比べても特筆するような金額ではない。
また、人員削減を含む構造改革の後の最高益であり、出血を伴ってのものであろうとは思う。
それでも、苦しい時期を乗り越えての最高益は素晴らしい。
社員の皆さんの頑張りに拍手を送りたい。

世界的にセキュリティ意識が高まり、
テレワークも広がるなど、
NECへの追い風も少なくない。
瞬間風速の最高益に終わらず、次期以降も堅調な業績を上げられることを祈る。

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