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今年台湾がWHO総会に参加できなかったのは残念 [ヨモヤ]

領土や、国としての帰属の問題は、
国際社会では絶対に譲れない一線だと思う。
海に囲まれた日本は、比較的そのあたりを無頓着にしてきたが、
むしろそこに関心が向かない国はごく少数派であろう。

いろいろな国と国境を接している中国は、領土にこだわりがある国の典型であろう。
歴史的な背景も色濃いのだと思う。
中国が台湾を独立国として認めないという姿勢は一貫しているし、
きっとこれからも変わることはないだろう。
日本人からすると、そんなピリピリしなくても、と感じる時もないではないが、
国際社会では強硬姿勢を崩さないことがむしろスタンダードなのだと思う。

それはわかりつつ、今年は台湾に世界保健機関(WHO)総会に参加してほしかった。
台湾外交部の発表によれば、WHOから招待状が届かず、参加できないのだそうだ。

台湾はWHOには加盟できていない。
しかし、そのためにずっと総会に参加できていないというのなら仕方がないが、
2009年から8年連続でオブザーバーとしてWHO総会に参加していた実績がある。
その後、2017年以降は参加できなくなっており、
今年も同様の措置だったようだ。
日本や米国、欧州など43カ国の支持が得られていたにも関わらず。

中国と台湾の関係が難しいものであることはよくわかる。
中国として譲れない線があることも理解できる。
しかし、今年は台湾に参加してほしかった。
世界が一丸となってコロナに立ち向かおうとしているときに、
それをわかりやすく示せる機会になると思えたからだ。
特に台湾は、新型コロナウイルスへの対応では世界有数の素晴らしさだっただけに、
参考になる要素も大きかっただろうに。

世界の二大国であるアメリカと中国は、
コロナ危機のさなかも対立を激化させている。
互いに言い分があることも確かだろうが、こんなときくらい手を取り合ってほしいものだ。
コロナ禍を乗り越えたら、世界はもっと強くなれる、
と信じ切れないのが残念である。

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