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ネットフリックスの株価が20%超下落 ~ 下げ要因を探している相場環境 ~ [経済を眺める楽しみ]

日本の株価がさえないのは毎度のことだが、
ここに来てアメリカ株も変調を来している。
S&Pは3週連続で下落し、最高値から8.3%値下がり、
ナスダックも最高値から14.3%下落、
ダウの6営業日続落は2020年2月以来だという。

ここで下げの象徴的存在となったのがネットフリックス。
なんと20%以上の急落となり、
5兆円以上の時価総額を失ったのだという。
5兆円と言えば、日本の企業で言えば
三井物産やセブン&アイの時価総額を超える額だから、インパクトの大きさがわかる。

下げの要因となったのは、第4四半期決算に対する失望。
昨年10-12月の会員数は828万人の純増となり市場予想を上回ったものの、
1-3月の見通しは250万人の純増で、
市場予想(626万人の純増)を大きく下回り、
これがネガティブサプライズとなった。
会員数が減に転じたわけではなく、
伸びが鈍化したという発表でここまでの下げは驚きである。

足元、アメリカではインフレが進んでいて、
それに伴って金利も上昇している。
こうした状況に対応するため、連邦準備理事会(FRB)が、
利上げとバランスシート圧縮に大胆に舵を切るのではないかとの憶測が生まれ、
そのことが株式市場に動揺を与えている。

そもそもアメリカの株価はほぼ一本調子に上がって来たので、
いつ調整が入ってもおかしくない局面ではあった。
下げる理由があればそれに飛びつくような環境で、
ネットフリックスは絶好の標的になったのだろか。

コロナ禍にもかかわらず、
2020年、2021年とアメリカ株は力強く上昇を続けた。
2022年はその勢いが止まるのだろうか。
中間選挙に向けて、バイデン政権が手をこまねいているとも思えないが、
それでも過去2年ほどの勢いは取り戻せないかもしれないと心得ておくべきだろうか。
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