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思わず二度見 株主資本主義を転換? [経済を眺める楽しみ]

何気なくネットニュースを眺めていたら、
「『株主資本主義』を転換 ―岸田首相・衆院予算委」
という記事が目に入った。
「え?」
と思わず二度見した。
株主資本主義を転換?

日本では、大企業だけではなく、中小企業も含め、ほとんどが株式会社である。
株式会社は、株主がお金を出すことで始まる。
株式会社は、株主が所有権を持つ仕組みである。
株式会社が株主の意志を重要視するのは当たり前のことであり、
そうしない道理はない。
株主よりも顧客や従業員を大切にすべき、
という意見もあると思う。
わかるけれど、それは比較するものではない。

株主資本主義からの転換ということは、企業を国有化するということだろうか。
さすがに、そんなはずはないだろう。
さすがに。
それでは、株主を重要視するのをやめろというのだろうか。
いや、そんな。
では、配当金を出すことを制限するのだろうか。
自社株買いを制限するのだろうか。
企業経営の自由度を縛るのだろうか。
そうしたら、どんなことが起きるだろう。

株価が下がると、いろいろなところに弊害が出る。
含み益がなくなり、赤字に転落する企業が出たら賃金の引上げどころではない。
私たちの大切な年金の運用益もなくなってしまう。

岸田首相は、
「株主資本主義からの転換は重要な考え方の一つであると認識している」
とおっしゃった。
考え方の一つ、とおっしゃっただけとも言える。
ズルズル下がる株価と併せてなんだか心がザワザワするけれど。

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