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映画評 「生きててよかった」 [映画評]

ボクシングしかして来なかった男の物語。
負け犬が這い上がるのはボクシング映画の定番で、
その代表作は「ロッキー」。
本作では、登場人物が少年時代に「ロッキー」のビデオを観て、
それに影響を受けた設定となっている。

主演の木幡竜さんは、実際にプロボクサーの経歴があるという。
プロでの戦績は2勝0敗。
木幡さんは現在45歳だが、
そうとは見えない研ぎ澄まされた肉体を披露されている。

ストーリーは、ボクシングものにありがちなわかりやすい展開。
挫折し、
医者に止められ、
周囲から反対され、
それでも闘うしか道がない。
アンダーグランドで闘うのが今風ではあるが、目新しくはない

本作は、定番の展開ではあるものの、
木幡さんが演じることによる説得力のほか、
鎌滝恵利さん演じる恋人、
今野浩喜さん演じる友人、
といった周りの人物造形が面白く、興味を持続させる。
この二人は、演技もよかった。

ただ、突き抜けた面白さがあったかというと、そこまでは。
闘わなければならない理由や
最後の相手の因縁などに、
今一つ訴えてくるものがなかったからだろうか。

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