SSブログ

映画評 「もっと超越した所へ。」 [映画評]

この挑発的なタイトルで、
存じ上げないが脚本を原作者であり劇団「月刊 根本宗子」を主宰する根本宗子さんが手掛ける、
とあれば、
なんか新しいものが観られるのかも、と期待もするでしょうよ。

途中、普通な感じで映画が終わりそうになり、
「おいおい、何も超越してないぞ」
と突っ込んだら、その後も映画は続き、
超越パートに移行した。
そうだろうそうだろう、このタイトルなんだから。
しかし、それが面白かったが、効果を上げていたか、
と言えば、微妙とかではなく、
さっぱり、トホホ。
悪い方面への超越はあったが、
そんな超越はいらない。

いや、よくこの映画の企画が通ったものだ。
世の中不思議なことがいくらでもあるが、この映画が公開にこぎつけたことも不思議の一つ。

4組の男女の恋愛模様が描かれるのだが、
いずれも男がダメダメというありきたりなパターン。
それでも面白ければいいが、
誰にも共感できないまま、時間だけがズルズル過ぎていく。
いつか超越するのだろうと期待していたら、最後があれ。
ふう。

出演は、
女優陣が、前田敦子さん、伊藤万理華さん、黒川芽以さん、趣里さんの4人で、
男優陣が、菊池風磨さん、オカモトレイジさん、三浦貴大さん、千葉雄大さんの4人。
役者さんたちは頑張っておられたと思うけれど、
この脚本と演出ではすべてが空回る。

「もっと超越した所へ。」は、超越ってどういう意味だっけ、と辞書を調べたくなる映画。
どんなタイトルでも、いいものはいいし、駄目なものは駄目だが。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事