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映画評 「白鍵と黒鍵の間に」 ~ 池松くんだから大丈夫、とも限らない ~ [映画評]

「宮本から君へ」とか「せかいのおきく」とか、
「ちょっと思い出しただけ」とか「夜空はいつでも最高密度の青色だ」とか、
池松壮亮さんが出ている映画には当たりが多い。
だから、池松さんが出ていると観に行って損はないだろうと期待する。
しかし、百発百中は難しい。

この映画、春ごろからテアトル系の映画館で映像が流れていた。
池松くんがピアノを弾き、
クリスタル・ケイさんが歌うシーン。
いかにもいい映画になりそうに思えた。
しかし、実際に観てみると、
ストーリーはわかりにくく、
そのうえわかったところでなんということもなく、
感情移入は誰にも出来ず、
見せ場もない。
94分とそれほど長くないところが最大の長所だが、
本作くらいの作品になると94分でも長い、長い。

池松さんが、1人2役。
残念ながらこのキャストは、単にややこしくするだけで、まったくうまく行っていない。
仲里依紗さん、森田剛さん、高橋和也さんが共演と来れば、
普通にやれば面白くなりそうなものだが。

映画の評価とは関係ないが、クリスタル・ケイさんの歌が聞けるのは嬉しい。

夜の銀座を舞台に、
ジャズを絡めたおしゃれな映画、
を期待していたわけでもないが、
本作のように行方不明の映画になるくらいなら、その方がよかったような気もする。

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