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「なにかあったら」と言っている場合ではなくなってきている人手不足の状況 [ヨモヤ]

あらゆる職種で人手不足が加速している。
身近なところでは飲食店のバイト不足が叫ばれているが、
運送業界の2024年問題も深刻だし、
介護人材が足らなくなることも国家的な課題である。

さらにここにきて、運輸業界の人手不足が深刻になっている。

愛媛県松山市の伊予鉄道と伊予鉄バスが、運転士不足への対応として11月から運行ダイヤを改正すると発表された。
なんでも、土日、祝日に運行している「坊っちゃん列車」を当面運休するほか、
電車、バスともに減便するとのことだから、影響は小さくない。

また、北海道中央バスも、
12月のダイヤ改正にともない札幌圏を中心に減便のほか2路線を廃止、12路線を短縮、
合わせて630便を見直すという。
減便の理由を、
「高齢化などで運転手が不足し路線維持が難しくなった」
とされている。
今回はJRと並行して走っている路線を見直したとのことで、
「バスしか運行しない地域の足を守るため理解してほしい」
と話されている。

鉄道、バスという、絶対になくてはならないインフラを維持することが人手不足で難しくなっているのである。
利用者が減って減便というのではなく、
走らせることができないから減便という事態が生じている。
ことは深刻である。

中国ではかなり前から、無人バスの運行が始まっている。
もちろん、道路事情や法令など、単純に比較できない面はあるが、
躊躇している場合ではないだろう。
なにしろ、人がいないのだから。

安全を最重要視する日本では、自動運転技術もすっかり出遅れてきた。
安全に運行できるという点で、電車やバスが走ってさえいれば、それはそれでよかった。
しかしこれからは、無人でないと走らせることもできなくなる。

日本は、「なにかあったらどうするんだ症候群」にかかっているという説がある。
しかし、それを言っていられるのも、なんとか暮らしが営めていればこそ。
鉄道やバスがなくなってしまうとしたら、「なにかあったら」などと言っている場合ではない。
規制改革を含め、やれることはどんどんやっていかないと、暮らしに深刻なダメージを与えかねない時代がもう目の前に迫っている。
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