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マラソングランドチャンピオンシップに見える日本マラソンの現在地 [ヨモヤ]

上位2人が24年パリ五輪出場権を獲得するマラソングランドチャンピオンシップ行われた。
冷たい雨が降り続くあいにくのコンディションのなか、
男子では、
1位の小山直城選手2時間8分57秒と2位の赤崎暁選手2時間9分06秒の2人がパリ五輪の切符を手にした。

このレースは、
上位2位に入ればいいというものであり、記録を競う意味合いは薄い。
また、天候も相当に悪かった。
とは言うものの、
日本の一線級が集まって、
国の代表を決める大会で、
優勝タイムが2時間9分そこそこというのでは、何十年間も時が止まっている感がある。
今やマラソンの世界記録は2時間0分35秒。
今日のコンディションでも、少なくとも5分台、6分台でないと、
世界ははるか彼方である。

レース自体も、実に寂しいもの。
飛び出したのはマラソン130回目という36歳の川内優輝さん。
そしてこの飛び出しを誰も追いかけない。
川内さんは
「半分ぐらいの選手は勇気がなくて私についていくのが怖かったのだと思う」
とおっしゃったそうだが、まさにそのとおりだろう。

失礼ながら、世界と闘おうという気概がまるで感じられない。
逃げもしない、追い上げもしない、
集団の中にいて、おこぼれ的に2位以内に入れればいい、
とトップレベルにいるはずの何十人もの選手が考えているのだから。

さらに川内さんは、
「若い選手はもっと勇気を持って頑張ってほしいなと思いましたし、海外にどんどん出て、経験を積んでほしいなと思います」
と加えられたそうだが、
今日の走りの後に言われると実に説得力がある。

女子はまだレース展開に見応えはあったが、
それでも優勝タイムの2時間24分9秒はあまりにも平凡。
世界記録は2時間11分53秒だから、この格差も激しい。

かつて世界トップレベルにあった日本のマラソン陣。
どこでどう間違ったのだろう。

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