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映画評 「おまえの罪を自白しろ」 ~期待の下限のさらにちょっと下~ [映画評]

「じゃあ、観に行かなきゃいいのに」
と言われるだろうが、はじめから大きな期待はしていなかった。
予告編に惹かれるものがなかったし、ストーリーもスベリ感が満載だった。
しかし、どんな映画も観てみないとわからない。
ひょっとしたら意外な掘り出し物かもしれない。

というわけで、あらかじめ目線をかなり下げて観に行ったのだが、
実際の作品はその下げた目線のさらに少し下。
後半は苦笑いを通り越し、しっかり笑いながら観ていた。

罪の自白、
に予告編ではわからない仕掛けがあるのだが、
驚きも新鮮さもない。
犯人の描かれ方の奥行きのなさにも呆然。
さすがにもう少しなんとかならないものか。
ドキドキもハラハラもあったものではない。

自白を強要される国会議員に堤真一さん。
さすがの堤さんがいかに頑張られても・・・。
堤さんに3人の子どもがいる設定で、
秘書をしている主人公を中島健人さん、その兄の県会議員を中島歩さん、
娘を誘拐されてしまう妹を池田エライザさんが演じる。
せめて中島歩さんの情けなさがもっとクローズアップされたら。
尾野真千子さんがどうにもヘンテコな役回り。
脚本をお読みになったうえでの出演なのかしら。

「おまえの罪を自白しろ」は、残念な仕上がり。
家族なのか、
政治なのか、
金なのか、
どこかに絞って深掘りすればいいものになったかもしれないのに。

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