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メジャーの「不文律」を真似しないで欲しい [ヨモヤ]

日本の野球は、何でもアメリカのやり方を取り入れる傾向があるが、
取り入れてほしくないものも少なくない。
最近で言えば、申告敬遠も取り入れてほしくなかった。
ワンポイントリリーフの禁止もよく考えたい。
まあ、ルール上のものに関してはやむを得ない事情もあるが、
流儀的なものからはなおさら距離を置くべきだと思う。
その一つが、いわゆる「不文律」というものである。

不文律には多種多様あるが、もっとも気色悪いのは、
「大差でリードしている場合は、攻撃の手を緩めなければならない」
というものである。
「大差」の定義には、点数状況やイニングなどいろいろな要素が絡むが、
概ね6点差以上とされているようだ。

具体的には、
6回以降、6点以上リードしている攻撃側は、
カウント3ボール-0ストライクから打ちにいってはならない、
バントをしてもならない、
盗塁をしてもならない、
といったものである。
もう勝負はついたのだから、それ以上攻撃するのは騎士道精神に反するとかなんとか、
そんな理屈である。
これが守られない場合、故意死球などの報復が加えられる。

個人的には、まったく賛成できない。
ぬるいし、
ダサいし、
カッコ悪いと思える。
もう負けましたから手加減してください、
手加減してくれないのなら報復します、
って一体なんなのだろう。
逆転することはもうあきらめている、
と認めてしまっているようなもので、情けなくも感じる。

私たちは、
どんなに点差が離れても、
手を抜かずに最後まで戦い抜くことが相手への礼儀である、
と学んできた。
どんなに点差が離れても、
下を向かず最後まであきらめないことが勝ち負けを超えて大切である、
と学んできた。
そして、
点差がついていても、緊張感が失われない試合を何度も見たし、
6点以上の点差を、奇跡的にひっくり返す試合も何度も見た。
不文律などに縛られていては、そんなことが起きなくなってしまう。

まあ、文化の違いといったものもあるので、一概に言えない面もあるのだろう。
しかし、文化の違いというのなら、日本にはそんな文化はなのだから、決して取り入れないで欲しい。

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映画評 「賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット」 [映画評]

2019年に公開された「映画 賭ケグルイ」の続編。
監督や主要キャストはほぼそのまま。
前作が強烈に面白かったという記憶もないのだが、最悪につまらなかったという記憶もなく、
おバカ映画が観たくなる性分の身としてはふらりと行ってしまう。

監督は前作に引き続き英勉さん。
英さん監督作品では「ヒロイン失格」が最高で、
去年公開された「前田建設ファンタジー営業部」や「映像研には手を出すな!」も楽しかった。
しかし、同じく去年公開された「ぐらんぶる」のようなハズレ作品もある。
で、本作はどうかというと、
残念ながら。
最初からあまり面白くないのだが、最後までそのまま面白くない。
キャラクターがぶつかり合うおバカ映画でいいのに、
なにやら妙な設定があり、全く入り込めない。

ストーリーも設定も無茶苦茶でも、せめてギャンブルシーンで楽しませてくれればいいのだが、
今回はそれすらもない。
というか、ちゃんとギャンブルすらしてくれない。
ゆえに、観終わってスカッとすることもない。
じゃ、なんでこの映画撮ったのよ、と言いたくなる。

主演は、若手女優のトップ級と言っていい浜辺美波さん。
その浜辺さんをまったく活かしきれていないのは、もったいないにもほどがある。
この映画に出るくらいなら、「咲-Saki-」の続編を作ってほしかった。
敵役に藤井流星さんが扮する。
可愛そうなくらい魅力のない役でお気の毒。

最初から最後まで、一直線につまらないので、
書くべきことも見当たらない。
かなりの時間とお金をかけて、
多くの人が絡んで、
どうしてこんなになっちゃうのだろう。
ホント、不思議である。

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おそらく京都市だけではない財政危機 [公会計]

京都市が、
将来、企業の破産にあたる「財政再生団体」に転落する恐れがあるとして、
5年間で約1,600億円の収支改善に取り組むと発表された。

このことについての街の声として、
「それまでに打つ手はあっただろうに」
「トップの連中は今まで何しとったんやろって思いますわね」
「遅いですよね」
などといった言葉が紹介されていたが、
いやいや、まだ京都市は破綻したわけでもなんでもない。
しっかり危機的状況を公表し、市民と事態を共有しながら取り組もうとされているのである。

京都というと何やら華やかにイメージだが、特有の事情があるらしい。
財政難には、以下のような理由が挙げられていた。

・学生と神社仏閣が多く税収が少ない
京都市は大学生などの若年層や高齢者層が多く暮らしていて、市民一人あたりの税収入が他の政令市よりも少なく、
神社仏閣や木造建築が多いため、固定資産税も少ない、
というのである。
しかし、学生が多いことは活力の面ではプラスだろうし、
神社が多いことが観光客を引き付けてもいるので、一概に財政的に悪いばかりも言えない気がする。
また、これらは今に始まったことではないだろう。

・手厚い行政サービス
保育料の軽減や医療費の助成のほか、
70歳以上の市民に市バスや地下鉄が乗り放題になる乗車証を配るなど、
独自の手厚い行政サービスを長年行ってきたのだそうだ。
それらが限界に来たということだろうか。

・地下鉄東西線
1997年に開業した地下鉄東西線の建設に約5500億円かかったが、
利用客は伸びず経営を維持するために市の一般会計から補てんしているのだという。
大都市ならではの支出であり、重荷になっているのだろう。

・新型コロナの影響
コロナの影響を受けたのはどの自治体も同じだが、
日本一の観光都市である京都のダメージは特に大きいのだと思う。
コロナ前にインバウンドの恩恵は受けていただろうが、
今回のような急激な落ち込みを事前に予測するのは不可能であり、
備えがなかったことをあげつらうのはフェアではないように思う。

門川市長は、
「財政再生団体に絶対に陥らない。特にこの3年を集中改革期間として全力投球していきたい」
とおっしゃられ、
改革案には
70歳以上の市民が安い料金で市バスや地下鉄を使える「敬老パス」の年齢引き上げや、
軽減してきた保育料を改定するといった住民サービスの見直しのほか、
市職員550人の削減も盛り込まれた。

京都、という超有名都市の発表であっただけに大きなインパクトがあるが、
財政危機に陥る可能性がある自治体は、ほかにいくつもあるだろう。
それをどのような形で公表するかという点に違いがあるだけで。

こうすれば財政危機が解消するといったわかりやすい処方箋はない。
景気の劇的な回復、それに伴う税収の大幅増、
といったことが、あると思う方がどうかしている。
現実にしっかり向き合い、
住民のみなさんと一緒に考えていくしかない。
地方自治体ならできるはずだ。

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末永く台湾との友好関係を [ヨモヤ]

台湾と日本は、長くいい関係を続けている。
東日本大震災の際に台湾からの義援金が約200億円に上った、
新型コロナの感染拡大に伴うマスク不足が深刻化した際に台湾から医療用マスク200万枚が送られた、
といったことが取り上げられるが、
そうした個々の事象だけではなく、
感情面でもずっといい関係が保たれている。

困ったときに助け合うのは当然のことだが、
一部の国とはそうした関係が築けていない。
台湾の人たちとは対照的に、
東日本大震災時から今に至っても原発事故をことさらに取り上げ、
福島を傷つけ続ける人たちが少なからずおられる国もある。

友好関係は、互いが大切に思っているところと築くと、
あたたかく、長く続くものになる。
無理に繕う友好関係は、簡単に崩れてしまう。

日本が、台湾に対してワクチンを無償で提供したことについては、
国際政治的にいろいろな言われ方をする。
いろいろな勘ぐりがあるのも当然のことだと思うし、
名指しで批判された中国が不快感を示すのも予想されたとおりだろう。
中国との関係悪化という可能性もなくはない。
だとしても、大切に思い合えている台湾の人たちのために何かしようとするのが間違ったことだとは思えない。

台湾の蔡総統は、
「奔走してくれた台湾と日本の当局と民間の人たちに感謝します。価値観を共有し互いに支え合う台日友好の真の意味が改めて示されました」
とおっしゃり、
陳時中衛生福利部長も
「THANK YOU」「台日友好」
などと書いたパネルを掲げられた。
また、台湾で最も高いビル「台北101」の外壁には、
「台湾♡日本」などの文字が点灯された。
ほかにも、
「台日の絆と感謝」「協力して感染の広がりを抑えよう」
などの文字もあるという。

加藤官房長官は、
「台湾は、緊密な人的往来と経済関係を有する極めて重要なパートナーで、大切な友人でもある。東日本大震災の際に大変心温まる支援をいただくなど、大規模災害などの際にお互いに助け合ってきた。今回の供与は、こうした考え方に基づいて決定したもので、台湾における感染拡大の防止に寄与することを期待している」
と述べられた。

これからも台湾とは、
何かをしてもらったからお返しする、
というのではなく、自然に寄り添える関係であり続けたい。
互いを思いやり合える関係であり続けたい。

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個人的M-1ベストネタを5本選んでみた [ヨモヤ]

M-1グランプリが好きだ。
お笑いファンではあるが、
ライブに足を運んだりもしないし、
ネタ番組をくまなくチェックしたりもしない。
熱心なお笑いファンとは言えないのだが、どういうわけかM-1が突出して好きである。
もちろん、M-1だけが漫才ではなく、
劇場でこそ面白い人たちもいるだろう。
それはわかりつつ、M-1特有の人生を賭けたせめぎ合いにしびれる。

特にきっかけもなかったのだが、ふと過去のM-1で何が面白かったか振り返ってみる気になり、
個人的ベストネタを5本選んでみた。
意見が思い切り分かれそうな題材で、私のセレクトも来年やったら違うランキングになりそうだが、
とりあえず今時点で。

まず、歴代の優勝コンビを振り返ってみよう。
第1回(2001年):中川家
第2回(2002年):ますだおかだ
第3回(2003年):フットボールアワー
第4回(2004年):アンタッチャブル
第5回(2005年):ブラックマヨネーズ
第6回(2006年):チュートリアル
第7回(2007年):サンドウィッチマン
第8回(2008年):NON STYLE
第9回(2009年):パンクブーブー
第10回(2010年):笑い飯
第11回(2015年):トレンディエンジェル
第12回(2016年):銀シャリ
第13回(2017年):とろサーモン
第14回(2018年):霜降り明星
第15回(2019年):ミルクボーイ
第16回(2020年):マヂカルラブリー

優勝コンビのネタが面白いのは当然のことだが、優勝コンビは2本そろえたと言うことになる。
つまり、2本とも面白かったコンビであり、
突出した1本を放ったわけではない可能性がある。
例えば、NON STYLEや銀シャリは、2本とも面白かったが、
総合力での優勝であり、この1本が格別という感じではなかったと思う。

また、大うけを取り、個人的にも大好きだが、
キャラクターの力によるところが大きかったと思うネタは、今回外した。
具体的には、チュートリアルの「チリンチリン」や、かまいたちの「UFJ」である。

ネットで、「M-1のベストネタ」的なものを探すと、「笑い飯」への評価が高い。
具体的には、「奈良県立歴史民俗博物館」と「鳥人」であるが、
個人的なツボではなかった。
「ブラックマヨネーズ」も高評価。
私も爆笑した記憶があるが、今回の5本には入らなかった。。

この企画を考えたときに、絶対に外せないと思ったのは、
2015年第11回大会の際、「スーパーマラドーナ」が1本目で披露した「落ち武者」と、
2016年第12回大会の際、「和牛」が最終決戦で披露した「花火デート」。

スーパーマラドーナの落ち武者は、まさに傑作。
武智さんのネタと田中さんのキャラと演技力ががっちりはまり、
グワングワンと笑いが積み上がった。
「即死やったん?」
など、いまだに思い出すフレーズがいくつもある。
終盤に回収される伏線も快感。

和牛は、歴代最強のM-1戦士だと思う。
5年連続で決勝に進出し、3年連続準優勝。
どのネタも珠玉だが、1本を選ぶなら「花火デート」。
カエルに話しかけるくだりや、指輪が逃げるくだりは、ネタと腕の相乗効果が素晴らしい。

あと3本。
最高のM-1ドリームを実現させたサンドウィッチマンはやはり外せない。
優勝した 2007第7回大会の1本目「街頭アンケート」は、彼らのことを知らなかったこともあり、
へたり込んで、飛び上がって笑った記憶がある。
「焼き立てのメロンパン売れ切れるだろ」
には参った。

続いては、漫才だけは面白い(ほめています)パンクブーブーの「隣の住人」。
パンクはひな壇では今一つだが、漫才をやらせるとすごい。
唯一のM-1グランプリ、THE MANZAIの2冠王者。
選んだ1本は、優勝した 2009年第9回大会の1本目「隣の住人」。
最初からずっと面白いのだが、独特の悪口を言うくだりが最後の盛り上がりとして最高だった。

あと1本。
歴代王者のほか、M-1を一つのきっかけにブレイクした
南海キャンディーズやオードリー、
M-1ではもう一息はねなかったが個人的にはツボだった
東京ダイナマイトや千鳥、
などなどいろいろいるのだが、リアルタイムで見て爆笑したという点では、

2010年第10回大会のスリムクラブだった。
優勝は諸事情込みで笑い飯だったが、スリムクラブは2本ともすごかった。
特に2本目の「お葬式」のネタでは、民主党のくだりでへたり込まされた。

結果、私が選んだ5本は、
スーパーマラドーナの「落ち武者」
和牛の「花火デート」
サンドウィッチマンの「街頭アンケート」
パンクブーブーの「隣の住人」
スリムクラブの「お葬式」
となった。

プロ野球の歴代ベストナインと同じで、
選ぶ人によって、
選ぶタイミングによって、
バラバラの結果になると思う。
私のセレクトにも、賛否両論あると思う。
いや、きっと否の方が多いだろう。
だから、面白さって面白い。

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映画評 「明日の食卓」 [映画評]

「石橋ユウ」という同じ名前の息子を育てる3つの家族の日常が、
それぞれの事情により壊れていく様を描く作品。

映画のHPを見ると、
『石橋ユウ、10歳。
同じ名前の息子を持つ3人の母親たち。
だがある日、ひとりの「ユウ」君が母親に殺された―』
とある。
こう書いてあれば、3人の母親のうちの誰かが殺したものと思う。
しかし、映画は意外な展開を見せる。
その展開は、どんでん返しの面白さでもなく、意外性があるわけでもなく、
単に質の悪いミスリード。
本作に限らず、
予告編やHPなどで誤った情報を流すプロモーションは止めてもらいたい。
誰も得しない。
プロモーションのつもりが、映画自体を傷つけている。
作品を貶めている。
恥を知っていただきたいと願う。

本作は、映画そのものも残念な出来。
瀬々敬久監督は、前作の「糸」にはうならされたが、今回は打って変わった出来栄え。
「64-ロクヨン-」でも、面白かった「前編」に続いて、おやおやの「後編」を作られたように、
波が大きいのが特徴でもあろうか。

3つの家族は、
裕福だったり、貧乏だったり、都会だったり、田舎だったり、
いろいろな設定になっている。
しかし、それがあまりにもステレオタイプ。
何度も聞いたことがあるようなようなセリフばかりで、
観ているこちらはどんどん白けてしまう。
子役たちの演技も全くはまらず、しんどいばかり。

3つの家族の母親を演じるのは、菅野美穂さんと高畑充希さんと尾野真千子さん。
3人ともしっかり演じられていたが、この脚本と演出ではどう頑張ってみても。
ラストシーンも、「は?」という感じで、最後までいいところは見当たらず。

「明日の食卓」は、残念な出来栄え。
かなり振り切って描いているのだが、振り切っているだけといった体。
作家性も感じられないし、奥行きも伝わらない。
このところいいことばかりで、少しは悪い気分も味わいたい、
時間を無駄にする感覚を味わいたい、
という奇特な貴方ならご満足いただけるかも。

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ここのところで読んだ30冊 [読書記録]

ここのところで読んだ本は以下のとおり。

「氷上の戦う女神たち」 神津 伸子
「光」 北野 武
「アルケミスト」 パウロ・コエーリョ
「29才、オヤジの小さな会社を継いで年商20億円にした私の方法」 並木 達也
「ひとり社長の経理の基本」 井ノ上 陽一
「人は自分が期待するほど、自分を見ていてはくれないが、がっかりするほど見ていなくはない」 見城 徹、藤田 晋
「スイム!スイム!スイム!」 五十嵐 貴文
「おりこうさんおばかさんのお金の使い方」 板倉 雄一郎
「解説 韓国経済」 高安 雄一
「コミュニケーション大百科」 戸田 久実
「向かい風で飛べ!」 乾 ルカ
「ソロモン諸島でビブリオバトル」 益井 博史
「伝説になった男 -三沢光晴という人-」 徳光 正行
「『知域』に1歩飛び出そう! ネットワーク活動でひろがる公務員ライフ」 後藤 好邦
「国のために死ねるか」 伊藤 祐靖
「バズる書き方」 成毛 眞
「逆境をアイデアに変える企画術」 河西 智彦
「金融のしくみがしっかりわかる教科書」 伊藤 亮太
「9月の恋と出会うまで」 松尾 由美
「島耕作の農業論」 弘兼 憲史
「ぼくはきっとやさしい」 町屋 良平
「ファンベース」 佐藤 尚之
「図解 青色申告の本」
「教育は変えられる」 山口 裕也
「定年楽園」 大江 英樹
「凡人のための地域再生入門」 木下 斉
「新・UFO入門」 唐沢 俊一
「広告業界という無法地帯へ」 前田 将多
「兜町の風雲児」 比嘉 満広
「ことだま 野球魂を熱くする名言集」
「高学歴エリート女はダメですか」 山口 真由

乾ルカさんの「向かい風で飛べ!」は、女子スキージャンプに打ち込む2人の友情と葛藤を描く青春小説。青春小説からは元気がもらえる。

「伝説になった男 -三沢光晴という人-」を書いた徳光正行さんは、アナウンサーの徳光和夫さんの息子さん。プロレスラー三沢光晴さんと徳光さんは、17年来の友人だったという。この本は、プライベートで三沢さんのそばにいた徳光さんだからこそ書けた本。お亡くなりになったことがいまだに無念である。元気を出したいときには三沢さんの入場テーマを聴いている。

比嘉満広さんの「兜町の風雲児」は、元投資ジャーナル会長で1980年代に株式市場界隈を席巻した、故中江滋樹氏の人生を描くノンフィクション。早熟の天才であったようだが、その後の挫折が残念。

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オリパラボランティア 縁の下のヒーロー [ヨモヤ]

東京五輪・パラリンピック組織委員会の武藤事務総長が、
両大会を合わせたボランティアに、8万人中約1万人の辞退者が出ていると公表された。
辞退された理由については、
「新型コロナウイルス感染への不安に加え、大会延期に伴って異動など環境の変化もあったのではないか」
と推察されている。

この件に関しての報道は、概ねどのメディアも
「ボランティア1万人辞退」
というものであり、残られている7万人にふれたものは見当たらない。
毎日新聞は、
「『大会の顔』とされるボランティアの1割超が感染の不安などから離反する事態となっている」
と報じている。
離反、が正しい表現なのだろうか?

確かに、一度はボランティアで手を挙げられていた方が不参加となるのは残念だが、
辞退されたのは8万人中1万人。
大多数の方は、このような状況にあっても、残られているということになる。
このコロナ禍の真夏の大会。
本当に頭が下がる。

こうしたニュースを報じる際、
辞退された数だけに焦点を当てて、
センセーショナルにしか報じないのはどうなのだろう。
その発想を寂しく感じてしまう。

例えば、
『意欲を持ってボランティアに手を挙げられた皆さんのうち、約1万人の方が辞退されたという。
 お一人お一人、それぞれの事情を抱えながらの苦渋の決断だろう。
 心中をお察しする。
 そして、不安な気持ちはきっとお持ちになりながら、多数の方は残られている。
 オリパラボランティア。
 選手に勝るとも劣らないヒーローである。
 縁の下の力持ちの皆さんによって大会は支えられている。
 こうした名もなき方々の汗にも、しっかり思いをはせたい』

などという報道はどうだろう。
情緒的過ぎるだろうか。
煽情的過ぎるよりはいいようにも思うのだが。

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事前キャンプに来られる選手たちをあたたかく迎えたい [ヨモヤ]

増加しているときと比べるとあまり報じられない気がするが、
新型コロナウイルス感染者数は確実に減少傾向にある。
5月31日に全国で確認された感染者数は1,793人で、2,000人を下回るのは4月5日以来のこと。
もちろん、月曜日は感染者数が少なめに出る傾向があるし、
重症者数が高止まりするなど、油断できる状況ではなく、リバウンドへの警戒は怠れない。
それでも、コツコツと続けられているワクチン接種と併せ、明るい兆しが見え始めているのも事実だろう。

開幕予定日まで2月を切った段階になっても、
東京オリンピックが開催されるかどうか、
いまだに不透明な状況にある。
国内国外ともに懐疑的な意見も多い。
とはいいながら、選手たちは開催される前提で準備をするしかない。
大会に関わっているスタッフの皆さんも同様であろう。

大きな国際大会となると、現地に先に乗り込んで事前キャンプを張るチームが増える。
環境に身体をならすとともに、
チームとしての一体感の醸成、戦術の最終確認といったことを行うのだろう。
東京オリンピックに向けた事前キャンプ第一段として、
オーストラリアの女子ソフトボールチームが来日された。
開幕まで1月半も前に乗り込んでくることに、強い意気込みを感じる。

予定では、
群馬県太田市で7月半ばまで事前キャンプを行った後、選手村に移動し、
開会式2日前に、全競技最初の試合として日本と対戦することになっている。
日本チームにとっても手ごわいライバルである。

現在の状況にあって、
選手たちと地域住民の交流は行えそうもない。
オンラインでの実施が精いっぱいだろう。
太田市の清水市長も交流の機会がかなり失われてしまったことについて、
「意義は半分以上なくなってしまったが、今後のつながりを続けるためにも最大限努力していきたい」
とおっしゃった。
選手たちとしても、宿舎とグランドの往復に明け暮れる毎日となり、ストレスもたまるだろう。

しかし、だからこそ、あたたかく迎えたい。
ひょっとしたら、来てもらったはいいが、オリンピックは開催されないかもしれない。
だからこそ、あたたかく迎えたい。
直接触れ合うことはできなくても、心は通わせ合いたい。

オリンピックに関することとなると、妙に感情的になられる方がおられる。
利権に絡めて語られる方も少なくない。
しかし、選手たちを迎えることには、利権もなにもない。
敬意を持って、親しみを持って、
心を込めてお迎えしたい。
厳しい状況下だけれど、できる限りのことをしたい。
気持ちはきっと伝わるから。
オリンピックがあってもなくても、
お迎えした時間は、互いにとってのかけがえのない財産になる。

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本屋さんの新しい形になるか? 「LAWSON マチの本屋さん」 [ヨモヤ]

以前、歩いて5分くらいで行けるところに本屋さんがあった。
昔から続いている本屋さんではなく、フランチャイズのもの。
残念ながら、店長さんにも店員さんにも、それほど強い思い入れはなかったようで、
何の工夫もない品ぞろえと陳列、
雑然とした店内、
という残念なお店だった。
勢い足は遠のき、たまにぶらっと寄るくらいになった。

しかし、その店が閉店となると聞いたとき、無性に寂しくなった。
確かに、どうしようもないお店だったけれど、
本屋さんがなくなってしまうのは悲しかった。
いつもは閑散としていたお店が、閉店の日はいっぱいの人であふれた。
みんな本屋さんがなくなるのを惜しんだ。

本が売れない時代になり、
人口が減り、子どもが減り、
アマゾンが隆盛を極め、
ブックオフなど新古書店とも競わなければならない、
というなかで、本屋さんは厳しい戦いを強いられている。
一年間で数百もの店が閉じられる時代となっている。

そんななか、コンビニ大手のローソンが、日本出版販売と連携し、書店とコンビニエンスストアの各商品を取り扱う新ブランド
「LAWSON マチの本屋さん」を立ち上げた。

最初このニュースを聞いたとき、「どうせまた都心の話でしょ」と思った。
しかし、記事を読んでみると、1号店はどうやら埼玉県狭山市であるらしい。
それは、それは。

ローソンと日販は、今回のブランドへの思いを、
「街に書店のある風景と、誰もが自由に本に触れられる環境を守るための新たな取り組み」
としている。
嬉しいことを言ってくれるではないか。
そして、
ローソンは、通常のコンビニエンスストアの品物を置き、
日販は、本を供給するほか、そのマチの顧客に喜んでもらえるような売場作りを手掛けていく、
のだという。

とはいえ、この業態だと、本の数は十分ではないだろう。
雑誌が中心となり、
売れ筋のベストセラーものと、コミックが多くの面積を占めるだろう。
掘り出し物に出会える確率は高くなさそうだ。
店長のこだわりが活きる店にするのも難しかろう。
だとしても、新たな本屋さんの取組みが始まるのは嬉しい。
いろいろな形の本屋さんが増えれば、可能性も広がる。

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