SSブログ

メジャーの「不文律」を真似しないで欲しい [ヨモヤ]

日本の野球は、何でもアメリカのやり方を取り入れる傾向があるが、
取り入れてほしくないものも少なくない。
最近で言えば、申告敬遠も取り入れてほしくなかった。
ワンポイントリリーフの禁止もよく考えたい。
まあ、ルール上のものに関してはやむを得ない事情もあるが、
流儀的なものからはなおさら距離を置くべきだと思う。
その一つが、いわゆる「不文律」というものである。

不文律には多種多様あるが、もっとも気色悪いのは、
「大差でリードしている場合は、攻撃の手を緩めなければならない」
というものである。
「大差」の定義には、点数状況やイニングなどいろいろな要素が絡むが、
概ね6点差以上とされているようだ。

具体的には、
6回以降、6点以上リードしている攻撃側は、
カウント3ボール-0ストライクから打ちにいってはならない、
バントをしてもならない、
盗塁をしてもならない、
といったものである。
もう勝負はついたのだから、それ以上攻撃するのは騎士道精神に反するとかなんとか、
そんな理屈である。
これが守られない場合、故意死球などの報復が加えられる。

個人的には、まったく賛成できない。
ぬるいし、
ダサいし、
カッコ悪いと思える。
もう負けましたから手加減してください、
手加減してくれないのなら報復します、
って一体なんなのだろう。
逆転することはもうあきらめている、
と認めてしまっているようなもので、情けなくも感じる。

私たちは、
どんなに点差が離れても、
手を抜かずに最後まで戦い抜くことが相手への礼儀である、
と学んできた。
どんなに点差が離れても、
下を向かず最後まであきらめないことが勝ち負けを超えて大切である、
と学んできた。
そして、
点差がついていても、緊張感が失われない試合を何度も見たし、
6点以上の点差を、奇跡的にひっくり返す試合も何度も見た。
不文律などに縛られていては、そんなことが起きなくなってしまう。

まあ、文化の違いといったものもあるので、一概に言えない面もあるのだろう。
しかし、文化の違いというのなら、日本にはそんな文化はなのだから、決して取り入れないで欲しい。

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事