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円高に振れたときもちゃんと伝えてください [経済を眺める楽しみ]

去年の10月くらいから、円安の傾向が続いてきた。
ドルが他の通貨に対しても全面高という感じでもあったので、
円安というよりドル高という側面はあったが、
円がズルズルと安くなっていたのも事実である。

さらに春以降、FRBが利上げを進め、日銀は利上げをしない、という状況のなか、
1ドル139円を超える水準まで円安が進んだ。
そこで言われたことは、
「日銀の無策が円安を生んでいる」
「今後、金利差は開く一方だから、円安は当面止まらない」
「人口が減り、成長が見込めない日本の通貨が買われるはずがない」
といったことだった。

その後、FRBがさらなる利上げを決定し、
日銀は動かないという状況が続いている。
それで、円安が加速したのか、というとそうではない。
むしろ円高の方向に振れている。
1ドル139円だったのものが、132円になったのだから、
急激な揺り戻しと言っていいだろう。

これは、アメリカの景気後退を懸念してのものとされている。
利上げはあらかた織り込まれたということなのだろう。

為替相場は変動するのが当たり前。
この後も、一進一退の展開となるだろう。
お願いしたいのは、円高に振れたときもちゃんと伝えてほしいということ。
もちろん、事実としては新聞にも載っているけれど、
円安が進んでいた時と比べると格段に小さい。
予想が外れて、気まずいのかもしれないけれど。
円高に振れると、気分が悪いのかもしれないけれど。

原油価格にしても、インフレの状況にしても、
伝えたい方向と事実が異なっている場合、
マスコミの扱いが小さくなるような気がする。
困ったものだなあ、と思う。
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