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「小京都」からの卒業 [ヨモヤ]

ネットニュースに
“「小京都」を名乗る自治体が減り続けている。”
という記事があった。
京都に似た街並みや文化を持つ市町が集う「全国京都会議」というものがあり、
こちらへの加盟数が最盛期の56から40に減ってしまったのだという。
こういう自治体の集まりは、大抵加盟数が増えることはあっても減ることはない。
そこからすると、この現象は珍しい。

それはそれは、と思ったが、抜けた市として報じられている市を見ると、納得できる感もある。
例えば金沢市。
金沢は金沢で立派に立っていて、小京都というイメージでもない。
岐阜県高山市も京都とあまりダブらない。
私にとっては「氷菓」のイメージが強烈。
長野県松本市もかつて入っていたらしいが、小京都というよりお城のイメージ。
街としても京都に寄せる必要はなさそうである。

それ以外の地域が抜けた理由としては、
財政難、
スケールメリットの減少、
といったことが挙げられているらしい。

財政難、といっても年間の分担金は5万円。
これが払えないとは思えないので、実際は加盟している意義が感じられなくなったということだろう。
スケールメリットは、参加自治体の減少に伴うもの。
これを言われると減れば減るほどメリットが下がることになるが、
減れば減るほど希少価値が増す面もないではない。

加盟数が減っていることについて、京都市観光協会は
「各市町に事情があり、加盟数の増減は気にしていない。
京都にゆかりがあるまちとともに観光で発展したいという思いは変わらない」
とコメントされたという。
そのとおりだと思う。

ちなみに現在加盟している40地域は以下のとおり。
宮城県の岩出山、村田
秋田県の角館、湯沢
福島県の棚倉
栃木県の栃木、足利、佐野
埼玉県の小川、嵐山
茨城県の古河
新潟県の加茂
長野県の飯山
富山県の城端
岐阜県の郡上八幡
静岡県の森
愛知県の西尾
三重県の伊賀上野
兵庫県の丹波篠山、出石、龍野
愛媛県の大洲
高知県の中村、安芸
鳥取県の倉吉
島根県の松江、津和野
岡山県の津山、高梁
広島県の尾道
山口県の山口、萩
福岡県の朝倉
佐賀県の小城
熊本県の山鹿
大分県の日田、杵築
宮崎県の日南
鹿児島県の知覧
そして、京都

古い町並みが大好物な私としては、行ってみたいところばかりである。
こうして並べてみると、
小京都、という言葉の魅力も褪せていないように思う。
さらに、
小京都、と言われていなくても行ってみたいところばかりである。

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