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4割が無投票では制度疲労は明らか ~道府県議会議員選挙は曲がり角~ [ヨモヤ]

29日告示された41道府県議選において、全945選挙区の39.3%に当たる371の選挙区で無投票当選が出るらしい。
無投票で当選される方に罪がないことはよくわかっているが、これだけ多いとなると、制度的に問題があると言わざるを得ない。

近年、過疎化が進む地域の町村議員のなり手が少ないことが問題になっている。
しかし、それと県議は状況が違う。
過疎地の町村議員が月額20万円ほどの報酬であるのにたいし、
県議となると80万円近辺になる。
つまり、金銭的な魅力のなさが立候補をためらわせているわけではない。

無投票当選者が10人以上を記録したのは31道府県に上り、愛知が41人、埼玉も32人というから、都市部でも立候補者が少ないことがわかる。
投票を経ない議員が定数の半数近くに達するところもあるようだ。
この状況を見ると、道府県議会制度自体が、制度疲労を起こしているようにも見える。
無投票というのは残念なので、
例えば、2回無投票が続いたら必ず選挙区を見直すこととする、
といったルールを各都道府県で作りたいところだが、ルールを決めるのも議員自身だからなかなか成立させることは難しそうだ。

となると、本来なら国の出番であろう。
一定割合の選挙区が無投票になった場合、全県的に選挙区か議員数を見直すこととする、といった決めをしてはどうだろう。
しかし、実際には、こうした動きも起きそうにない。

となると、無投票は、4年後にはさらに広がりそうだ。
その4年後にはもっと。
無投票が半数を超えるようになれば、さすがに動くのだろうか。
そこまで行ってしまうと、議会の意味さえわからなくなってしまいそうだが。

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