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胸が締め付けられる事件だが 加害者個人を叩くのはもう止めにしたい [ヨモヤ]

池袋で高齢男性の乗用車が暴走し、歩行者などを次々にはね、母子が死亡した事件の波紋が広がっている。

池袋という繁華街で多くの人の目の前で起きたこと、
犠牲者が多く出て、二人の命が失われてしまったこと、
87歳という高齢ドライバーの起こした事故であったこと、
に加え、
事故を起こしたのが高名な工学者だった、
という背景もあり、ネットも巻き込んで騒然としている。

亡くなった母子の夫であり父である男性のコメントを読み、
公開された被害者のお写真を拝見すると、
胸が締め付けられるような思いがする。
本当に痛ましい事故である。
男性は、二度とこうした事件が起きないようにとの思いを込めて会見に応じたという。
私もそう願う。

防げた事故であり、運転していた人の責は免れないが、
吊るし上げたり、
ネットでさらしたり、
過剰な制裁になっている気がする。
元官僚で、
かなり有名な方ということもあり、
逮捕されないのも忖度されているからか、
亡くなった方は実名で加害者側の名前が伏せられているとは何事か、
など、どんどん話が広がってしまった。

今回の事故は、高齢ドライバーの運転という問題に大きな一石を投げかけている。
自動運転が普及すれば話は変わるが、それまでは一定年齢以上の方の運転を制約するなどの対策も必要になってくるかもしれない。
また、起こしてしまった事故そのものへの責任はあまりにも大きい。

それでも、私刑のような形で加害者のプライバシーをさらしたり、
肉親関係を探ったり、
というのは行き過ぎていると思う。
被害に遭われた方としても、そんな風になるのは本意ではないと思う。

ネットではよくある現象だが、美しいものではない。
却って問題の本質から離れてしまう気もする。
こうした事故が起きないようにするにはどうすればいいか、
ということに焦点を絞りたい。
もちろん、元官僚だからという理由で、捜査が甘くなったりすることがあってはならないのは言うまでもない。

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