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麻生財務大臣の平成経済総括に思う [経済を眺める楽しみ]

平成も残り一週間。
何かと
「平成最後の」
が目立つ。
歴史的な節目だから、それも当然だろう。

いろいろなことがあった平成であるが、
自分たちが生きた時代であり、
悪いことばかりではなかったと思う。
いいこともたくさんあった。
ただ、経済については、停滞してしまった感は拭えない。
景気循環があるのはやむを得ないが、循環せずずっと沈みっぱなしだった印象を持っている人も少なくないだろう。

さて、麻生財務大臣が、平成最後となる閣議後記者会見を行い、平成経済を総括された。
発言を抜粋したものが報じられていたが、その内容は以下のとおりである。
「誰も経験したことのないデフレーションによる不況に遭遇し、日銀も政府も対応を間違えた」
「アベノミクスによって、企業は史上空前の利益を出し、GDPも史上最高、税収も史上最高を更新し、新たな時代に合った形になった」
「(日銀の出口戦略については)英国などもこうした状況にかつてなったが、きちんと対応してきた。日本も同様に時間をかけてやっていくということだ」

平成元年は1989年。
この年の暮れに、日経平均は約39,000円という史上最高値を付け、
翌年から暴落を始める。
土地の価格も下がり、
バブルは崩壊し、
金融不況、
長いデフレへと続く。
今から思えば、もっと早めに手当てをしておけばというポイントは多々あるが、それを言っても仕方がない。

失われた10年、20年の反省をもとにアベノミクスは起動したのであり、
その効果もあり、ここ数年はなんとか持ち直しているが、
こと経済に関しては、日本の国際的地位は大きく下がったのが平成という時代であった。

済んでしまったことはもう仕方がない。
問題は、この先である。
アメリカや中国と規模を競ってもどうにもならないし、
成長力では新興国にはるかに及ばない。
日本は身の丈に合った経済政策を展開し、
いい意味で「それなり」の規模を維持していかなければならない。
そのためには、経済に強い政治家、経済に強い官僚、経済に強い地方公務員が求められる。
国民も経済に強くなっていく必要があるだろう。
何十年か先、令和を振り返って、
「経済的にも、大いに発展した時代だった」
と振り返ることができるよう、経済を自分事としていきたいものである。

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