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中国政府関係者の皆さんが「人の振り見て~」となってくだされば・・・  [ヨモヤ]

フィリピンのロクシン外相が、南シナ海の係争海域における中国船舶の振る舞いについて、
禁句の英単語を使って「消えうせろ」とツイッターに投稿された。
このツイートについては批判が高まり、
ドゥテルテ大統領は、
「紛争があっても無礼であってはならない」
と述べられ、
ロクシン外相も中国の王毅外相に言及し
「気分を害し、おわびする」
と謝罪された。

中国側の反応としては、中国外務省の汪文斌副報道局長が、
「言論発表時には基本的な礼儀と肩書を一致させるよう望む」
という談話を発表された。

国と国が対峙するなかでは、どうしても熱くなる場面がある。
しかし、そのなかでも相手に対する敬意は忘れないようにしたいものである。
特に、中国外務省の方がおっしゃるように、一定の肩書のある方の場合はなおさらである。

では、ここでちょっと、ごく最近の中国の肩書のある方の言論を見てみよう。
基本的な礼儀と肩書が一致しているだろうか?

まず、覇権争いが激しくなってきたアメリカに対して。
在日中国大使館は、ツイッターでアメリカを「死に神」に例えて批判するイラストをツイッターに投稿された。
星条旗をまとい、斧を持った死に神が、イラク、リビア、シリアなどと書かれた各部屋の扉をたたき、それぞれの部屋から血が流れる様子を描いたものであり、
ご丁寧に、と言うべきか
「米国が『民主』を持って来たら、こうなります」
との日本語の注釈もあった。

続いて、国境紛争による緊張が高まっているインドに対して。
中国共産党の中央政法委員会に関係するアカウントで、
中国の大型ロケット「長征5号B」の打ち上げ写真とインドで遺体が火葬される写真を並べ、
「中国点火VS印度点火」という一文と、
インドで新型コロナウイルスの1日の症例数が40万を超えたという内容のハッシュタグが添えられていたという。

さらに日本に対して。
中国外務省報道官が、葛飾北斎の代表作「冨嶽三十六景神奈川沖浪裏」そっくりのイラストを使い、
富士山を原発とみられる施設に描き換え、舟の上では防護服を着た人物が放射能マーク入りのバケツから汚染水らしき液体を海に捨てる様子が描かれている画像をツイートした。
「葛飾北斎が今も生きていたら、日本の原発処理水の問題について大変心配するであろう」
と書き込み付きで。

さてさて、これらはどうだろう。
中国外務省の方がおっしゃっているように、基本的な礼儀が守られているだろうか。
直接的な言葉は使われていないものの、
他国の不幸を題材にしたり、
芸術作品を揶揄する道具にしたり、
ちょっとどうなのかと思える内容であろう。

日本には、「人の振り見て我が振り直せ」ということわざがある。
中国の方がフィリピンの方の振る舞いを見て、
「あれ?自分たちもどうだろう」
と、顧みてくださいますように。

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